花ごよみ 平成21年 10月 上旬
萩(はぎ)
十月に入り、境内の萩も今が見頃です。
草かんむりに秋「萩」、まさに秋本番を告げる花です。
秋の七草の一つで、花は豆のような蝶形で、枝や葉は家畜の飼料や屋根拭きの材料に、葉を落とした枝を束ね箒(ほうき)に、根を煎じて、めまいやのぼせの薬として、古くから人々の生活に溶け込んでいる花です。
花が開花し自然と枝が垂れる姿は風情があり、花が散ると落ちた花で地面が埋もれるほどたくさんの花が咲きます。
秋の庭には是非欲しい花木です。
花言葉は、思案・前向きな恋・想い・内気・物思いです。
Date: 2009/10/01(木)
枸杞(くこ)
日本全国に分布する落葉低木で、画像の枸杞は、
川の土手に生えています。
枝には棘があり、若葉は食すことが出来ます。
花びらが五枚に裂ける「ろうと状」で、外側に反り返り、花芯は長く突き出します。
花色は淡紫紅色の色気です。
花が終わり、赤い柔らかな実がなり、食すことが出来、焼酎に漬けて「クコ酒」に、葉は「クコ茶」になります。
花言葉は、お互いを忘れましょう・誠実です。

Date: 2009/10/02(金)
冬珊瑚(ふゆさんご)
中近東及び地中海地方原産の常緑低木で、明治中期に渡来した花木です。
花を咲かせた後の実の色の変遷が面白く、緑色の実が黄色橙色に色づいていきます。
実はツヤツヤで非常に綺麗ですが、毒があるらしく食用にはなりません。
花期は長く、5月〜10月まで小さな鐘形の白色の花を咲かせます。
花言葉は、あなたを信じる・愛情です。

Date: 2009/10/03(土)
面高・沢潟(おもだか)
水田や浅い沼、湿地帯に咲く花です。
中国原産で、平安時代に渡来した古い植物です。
やじり形の葉は、一見人の顔のように見え、葉の面の葉脈が高く隆起し、「面高」の花名があります。
花は白色の三弁の花で、三個ずつ輪生します。
球茎が大形の栽培品種は「クワイ」といい、正月料理に使われます。

Date: 2009/10/04(日)
片喰・傍食・酢漿草(かたばみ)
草地や芝生地でよく見かける花です。
花期も長く初夏から晩秋まで咲き続けます。
クローバーのような三枚葉と小さな黄色の花が咲き、葉は雨が降ったり夜になると閉じ、花は晴れた午前中に開花します。
全体にシュウ酸を含み、噛むと酸っぱさがあります。
昔は真鍮で作った仏具や鉄製の鏡をこれで磨いていたようです。
尖った種を合わせ持ち、指で弾くと飛び散り繁殖していきます。

Date: 2009/10/05(月)
千日紅(せんにちこう)
夏から秋まで長い間咲き続け、花色も褪せることなく
咲いています。
17世紀に渡来した、熱帯アメリカ原産の花です。
花の表面はカサカサ感があり、ドライフラワーに使われます。
多湿や暑さには非常に強い花で、花色も赤色・白色・ピンク色等あります。
中国では昔、女性が簪(かんざし)として、使っていたようです。
花言葉は、永遠の愛です。

Date: 2009/10/06(火)
現の証拠(げんのしょうこ)
古くから下痢止めや腹痛の薬として使われ、飲めばすぐに効き目が現れると意味で、花名があります。
ナルホド・・・。
花はピンク色と白色があり、主に西日本ではピンク色が、東日本では白色が多いようで、濃い色の線が入ります。
弾けた実の形が、神輿(みこし)の屋根に似ることから
一名を「御輿草(みこしぐさ)」の名があります。
花言葉は、憂いを忘れて・心の強さです。

Date: 2009/10/07(水)
狗尾草(えのころぐさ)
野の花で、日本で一番多くある植物ではないでしょうか?。
夏から秋にかけ、道端や草地で必ず目にします。
緑色の花穂で、面白みの無い花ですが、子供の頃学校帰りによくこの花穂でくすぐりっこをしながら家路に着いたものです。
猫をじゃらすのに使われることから、一名を「猫じゃらし」と呼ばれ、この名前の方が親しまれています。
花言葉は、遊び・愛嬌です。

Date: 2009/10/08(木)
桜蓼(さくらたで)
田んぼの畦に咲いています。
花穂は細長く、淡紅色の綺麗な小花がまばらに咲きます。
当地に咲く画像の花は、白花の桜蓼のようです。
花色や花形が、桜に似ていることからの花名です。
花言葉は、愛くるしいです。

Date: 2009/10/09(金)
南蛮煙管(なんばんぎせる)
葉緑体をもたないために自活できず、ススキ、ミョウガ、サトウキビなどの根に寄生します。
茎のように見える部分は花柄で、本当の茎は短く地上にはほとんど現れず、葉も地中にあることが多く、短い葉が数多くあります。
花色は白色を含む淡紅色で、なんともユニークな形をしています。
南蛮人の用いたパイプの「キセル」の形から花名があり、一名をまた、「煙管草(きせるそう)」と呼ばれます。
花言葉は、物思いです。

Date: 2009/10/10(土)
秋桜(こすもす)
秋に桜と書き・・・「コスモス」なんと風情のあることか。
秋を代表する花の一つです。
原産地はメキシコで、外来品種ですが、すっかり日本の秋の風景に自然に溶け込んでいます。
葉は線のように細く、茎も細く弱弱しさを感じますが、
台風などで倒されても、茎の途中から根を出し立ち上がり、花を付けるほど生命力の強い花です。
花言葉は、乙女の真心・乙女の純潔・調和・美麗です。
私だけでしょうか・・・この花を見るとついつい「山口百恵」の秋桜を口ずさんでしまいます。
「薄紅の秋桜が秋の日の・・・・・・・・・・・」

Date: 2009/10/11(日)
大毛蓼(おおけたで)
本来は観賞用として渡来した花です。
東南アジア原産の花で、荒地や河原にも生え、野生化しています。
花穂は太く、途中で曲がって垂れ下がり、濃いピンク色の花を咲かせます。
茎も太く、全体に毛が多いのが、花名の由来です。
江戸時代には、葉を揉み害虫に刺された時の解毒に
使われたようです。
花言葉は、雄弁・汚れない心・思いやりです。

Date: 2009/10/12(月)
木立朝鮮朝顔(きだちちょうせんあさがお)
細長いラッパ状の花を、下向きに咲かせます。
中南米、印度地方原産の花木です。
花は香りがあり、特に夜に匂いが強いようです。
花姿から一般的には、「エンゼル・トランペット」と
呼ばれます。
初夏から秋にかけ、目にする花です。
早いものは5月に咲いているのを、目にしたことがあります。
花言葉は、愛敬・偽りの魅力・変装です。

Date: 2009/10/13(火)
秋の麒麟草(あきのきりんそう)
日当たりの良い、秋の山野を黄色に彩る野草です。
名前の通り、秋到来を知らせる花です。
数本の茎が、群がって立ち、可愛らしく優しげな趣です。
昔は、傷口を固める薬草として用いられ、アメリカインディアンは葉をすりつぶして、ガラガラヘビに咬まれた傷に、軟膏として用いたようです。「助かったんでしょうかね???」。
また、乾燥したものを煎じ、生薬「一枝黄花(いっしおうか)」として、健胃剤や尿の出が悪くむくんだときの、利尿に効果があるようです。
花言葉は、予防・安心・幸せな人・警戒・用心・要注意です。

Date: 2009/10/14(水)
姫狗具(ひめくぐ)
田の畦や湿気の多い土地に生える植物です。
花は茎の先端に丸く集まり、ボンボン状の花を咲かせます。
葉は先が尖りススキに似て、白い羽毛が付き、全体に甘い香りがあります。
「くぐ」というのは、カヤツリグサの古名です。
雑草として刈られても、踏みつけられても生き残る、
生命力溢れる植物です。

Date: 2009/10/15(木)