花ごよみ 平成21年 6月 上旬
栴檀(せんだん)


木を見上げると、プロペラ状の紫色の花が咲いています。
本年枝の葉の脇から花房を作り花が咲きます。
秋には楕円形の黄褐色実が、枝一面に付き、落葉後も
残ります。
材は建築用装飾、家具、木魚、下駄などに用いられ、
実、樹皮、根皮は漢方で駆除として利用されます。
花言葉は、意見の相違です。
Date: 2009/06/01(月)

昇藤(のぼりふじ)
一般的には「ルピナス」と呼ばれ、親しまれています。
お檀家さんの畑に、色とりどりで植え込まれ、今が花の見頃です。
和名の名の通り、藤の花房が立ち上がったような花姿が見事で、造形的な美しさがあります。
10年ほど前に、福島県、裏磐梯の五色沼付近で道路沿いの花壇にこの花が一面に植えられ、感嘆の声をあげたことを、今でも記憶しています。
花言葉は、あなたは私の安らぎ(一度言われてみたいものです)・空想・母性愛・貪欲です。

Date: 2009/06/02(火)
柚子(ゆず)
中国原産のミカンの仲間です。
ミカン科特有の白い五弁の花を、葉の脇や枝先に咲かせます。
香りもあり、花蕊(かしん)は、黄色になります。
かんきつ類の中で最も耐寒性が強く、栽培も容易です。
冬に黄色の実を付け、香りが良く料理に、また冬至には柚子湯としてお風呂に入れられます。
花言葉は、健康美です。

Date: 2009/06/03(水)
菩提樹(ぼだいじゅ)
今日は、日本天台宗を開かれた「伝教大師・最澄」のご命日。
我が天台宗でも総本山比叡山・延暦寺はもとより、各寺院で行事が行われました。
菩提樹は、シナノキ科の花木で、中国より伝来したものです。
やや黄色味を帯びた花が咲き、木の周りには甘い香りが漂います。
お釈迦さんがこの木の下で、悟りを開かれたと言われますが、事実は桑科の「インド菩提樹」の木の下のようです。
菩提樹の数珠(じゅず)がありますが、この木の実は小さく、軟らかく、やはり数珠にするのは熱帯樹のインド菩提樹が適しているようです。
花言葉は、結婚・情熱の恋です。

Date: 2009/06/04(木)
雪ノ下(ゆきのした)
読んで字の如く、雪の下からも緑の葉をのぞかせる花です。
やや湿った場所に群生し、庭の日陰や池のそばで育ち、観賞用として風情のある花です。
花びらのうち、下向きの二枚が長く、葉の表面の葉脈に沿い白い班があり、ひっそりと咲く、人の字型の繊細な花です。
葉は薬用として利用価値が高く、生の葉を揉んで貼り付けると火傷や腫れ物に、絞り汁は子供の熱さましやひきつけに効能があるといわれています。
またテンプラにして、食用にもなります。
是非一度、食してみたいものです。
花言葉は、愛情・好感・軽口・無駄・切実な愛・片意地です。

Date: 2009/06/05(金)
空木(うつぎ)
北海道南部以南に分布する、落葉低木で、山野でよく見られる花木です。
茎が中空から「空木」と呼ばれます。
また陰暦四月(卯月)頃咲くことから、卯の花とも呼ばれます。
花びらが五枚の白色花を、枝先にまとまって咲かせます。
材質は硬く、腐りにくく、昔から木くぎや神事の時の
杵などに使われます。
花後の実は、茶色の「独楽(こま)」のような形の実です。
花言葉は、古風・風情・秘密です。

Date: 2009/06/06(土)
昼咲き月見草(ひるざきつきみそう)
初夏から夏にかけ、名前の通り昼間に花を咲かせる花です。
各地に野生化が見られる北米原産の1・2年草です。
日当たり地に植えられ、集団で開花すると淡いピンク色が、目に美しさを運んでくれます。
野生化しているものには、「待宵草(まつよいぐさ)」
「大待宵草(おおまつよいぐさ)」「荒地待宵草(あれちまつよいぐさ)」があり、今日の花ともども総称し、月見草と呼ばれることが多いようです。
花言葉は、新しい恋人です。

Date: 2009/06/07(日)
赤花夕化粧(あかばなゆうげしょう)
境内の庭先にこぼれ種で増えた、この花が鮮やかに咲いています。
私はこの花の花名が大好きです。
南アメリカ原産の花で、明治時代にアメリカから持ち込まれ、現在では野生化している花です。
草地や湿気の多い肥沃な土地に生え、赤色の綺麗な四弁の花は目を引きます。
夕刻から開花し、翌日の昼頃まで花を咲かせます。

Date: 2009/06/08(月)
野茨(のいばら)
日本全国の河原や原野に分布する落葉低木です。
別名を「野薔薇(のばら)」と言い、花枝には薔薇特有の棘があります。
白い五弁の花で、先が広いタマゴ形です。
初夏の風に乗り、香りの良い芳香を放ちます。
秋から晩冬にかけ、赤い実が熟し、利尿に薬効があり、生果は果実酒に用いられます。
花言葉は、きまぐれ美人です。

Date: 2009/06/09(火)
銭葵(ぜにあおい)
ヨーロッパ原産で、江戸時代に渡来した花です。
葉はしわしわの円形で、初夏にピンク色で紫の線の入った、五弁の花が、茎にびっしり花が咲き、夏の花壇にはもってこいの花です。
花は食用にされサラダに、紅茶に花を浮かべハーブティーに、若葉は茹でて食材になります。
花は鎮静作用があり、ストレスの溜まるこの時代、
是非食してみて下さい。
花言葉は、恩恵・母の愛・温和・温厚・初恋・信念・説得です。

Date: 2009/06/10(水)
麒麟草(きりんそう)
緑色の葉と、黄色の花のコントラストが良い花です。
乾燥した日当たりの良い場所に植えられ、集団で花が開花すると、黄色の花がより一層引き立ちます。
暑さ寒さにも強く、乾燥した場所を好む花です。
花言葉は、警戒です。

Date: 2009/06/11(木)
アマリリス
鮮明な印象を与える、存在感のある大輪花で、華やぎをもつ花です。
南アフリカ原産の花で、異説にはブラジル説もあります。
長い茎に四方に向け花を咲かせ、特に赤色やピンク色の花の満開時は圧巻です。
花色は赤色、白色、ピンク色、白色の絞り等あります。
アマリリス全体の花言葉は、おしゃべり・誇り・素敵・
内気の美しさ・ほどよい美しさです。

Date: 2009/06/12(金)
売子の木(えごのき)
日本全国に分布する落葉高木で、高さは6〜7m程になります。
株立ちになる樹形が好まれ、庭木に利用されます。
木全体が花で覆われ、新緑の枝先に白色の花が、ぶらさがって咲きます。
花には香りがあり、とても綺麗で清楚な花です。
秋には、丸形の小さい果実が、多数垂れ下がります。
果皮にはサポニンが含まれ、洗濯石鹸の代わりをします。
花言葉は、壮大です。

Date: 2009/06/13(土)
白糸草(しらいとそう)
ブラシのような花穂が特徴的な花です。
西日本に広く分布するようです。
明るい草原や、山地の木陰に生える多年草で、花弁が細く糸状の花です。
長い花茎を出し、花茎の葉は細長く小さい葉です。
花からはチョコレートケーキのような、甘い香りが
漂います。
境内には苔の中から花穂が出て、静かに咲いています。

Date: 2009/06/14(日)
吸葛・忍冬(すいかずら)
咲き始めは白色の花、咲き進むと黄色に変わる不思議な花です。
この変化を中国では「金銀花」と呼んでいます。
山野や道端に生える蔓性の植物で、香りもあり、花は唇状に大きく二裂し、上弁は先が四裂します。
花は一対に咲き、秋には黒い実が付きます。
薬用にも利用され、葉や若芽を摘み陰干しにして保存し、煎じたものは口内炎や歯槽膿漏に利用されます。
浴用にして、あせもなどに効能があります。
花言葉は、愛の絆・献身的な愛・友愛・寛大と誠の愛です。

Date: 2009/06/15(月)