花ごよみ 平成21年 5月 上旬
西洋十二単(せいようじゅうにひとえ)
雅な花名の花です。
本来の十二単は、田舎道やよく下刈りされた林の中に生える多年草で、花色は白色です。
青紫色の西洋十二単は、ヨーロッパの原産で、強健で
耐寒性もあり、常緑で年中青々としています。
一般的には、十二単と言えばこの西洋十二単を指すのが普通です。
小さい青紫色の花が階層になり、その重なって咲く様子を、平安時代の宮中の女官の正装である、十二単にたとえた花名です。
花言葉は、日陰の愛・強い結びつきです。

Date: 2009/05/01(金)
石斛(せっこく)
日本原産の植物で、日の当たる山地の樹幹や岩に
着生しています。
寺の境内の桜の木に着生させています。
5月に白色またはピンク色の花をたくさん咲かせます。
香り高く白色の花が高貴な、清々しさを感じます。
難点は花もちが悪く、一週間ほどで花が終わってしまうのが残念です。
古い茎の部分を煎じて飲むと、体に効用があることから別名を「岩薬(いわぐすり)」、また「長生蘭(ちょうせいらん)」と呼ばれることもあります。
花言葉は、あなたは私を元気づけるです。

Date: 2009/05/02(土)
毛狐の牡丹(けきつねのぼたん)
休耕田や湿った道端、野原に生える植物です。
全体にあらい毛が横向きに出て、ざらついた感じがします。
黄色の五弁の花が咲き、花にはたくさんの雌蕊があり、集合果は、金平糖のような形になります。
同属に「狐の牡丹(きつねのぼたん)」があり、花柱が長く、金平糖の突起の先が強く曲がるのが特徴です。
葉がなんとなく牡丹に似ていることから、花名があります。
茎葉は、毒性があり・・・ご注意あれ。

Date: 2009/05/03(日)
シラー・ベルビアナ
シラーの品種は多く、画像の花は「ベルビアナ」と言う
品種です。
当地でも時々花を見かけることがあります。
原産地は地中海沿岸で、日本にはかなり古くから輸入された花です。
青紫色の花が、放射状に広がり、花の色気に目を奪われる花の一つです。
手間いらずな球根花で、放任状態でも時期には花を咲かせます。
花言葉は、志操堅固・多感な心・悲しい・哀れ・不変です。

Date: 2009/05/04(月)
柏・槲(かしわ)
今日はこどもの日、あいにく雨ぶりの千葉県です。
こどもの日といえば・・・柏餅。我が家でも食しました。
縁起の良い木として庭木にされ、境内にも植え込まれています。
花は紐状の黄緑色の雄花と、目立たない葉脇に付く雌花に分かれます。
葉は大型で、縁は不規則な鋸歯状です・・・ご存知この葉に柏餅が包まれます。
幹は建材、船材に、樹皮は染色用に使われます。
花言葉は、勇敢・歓待・独立・愛は永遠に・愛想のよさ・自由です。

Date: 2009/05/05(火)
雀の槍(すずめのやり)
乾燥気味な草原や土手、芝生の中に生えるイグサ科の雑草です。
地味な花ですが、玉のような花は黄色と茶色のツートンカラーで、株から放射状にたくさんの花を咲かせます。
葉からは白い蜘蛛状の繊維を出しています。
「槍」と言う名前が付きますが、武器の槍ではなく、
大名行列の先頭で、やっこさんが振っている「毛槍」を
意味しています。

Date: 2009/05/06(水)
シラー・ヒスパニカ
和名「釣り鐘水仙(つりがねずいせん)」。
5月4日に掲載した、「シラー・ベルビアナ」と同じ品種
ですが、全く花姿が違います。
当地でも時々目にする花です。
ヨーロッパの針葉樹林に原生し、長い茎を出し、葉は水仙に似て釣り鐘状の花をたくさん付けます。
花色は青色、淡紅紫色、白色等あり、少し香りがあります。
一茎の花の数が多く、かたまって咲く花は、なかなか見応えがあります。

Date: 2009/05/07(木)
オーニソガラム
鳥の仕業か、はたまた???。
球根の植物ですが、何故か雑草地の中に咲いています。
西アジア、南アフリカ原産の花で、花の裏が緑色の筋が入るのが特徴です。
白色の清楚な花で、茎が細く弱く、倒れてしまうのが難点です。
和名は「大甘菜(おおあまな)」と呼ばれます。
集団で植えると非常に美しい花で、野草のような雰囲気があります。
花言葉は、清純な誘惑です。

Date: 2009/05/08(金)
桐(きり)
大木で背の高い木で、花を見るには少々苦労します。
落ちてきた花を拾い上げると、強い芳香があります。
中国中部原産の落葉高木で、円錐花序の薄紫色の花を葉に先立ち枝先に咲かせます。
木全体が紫色になる風情は、人の目を強く引きつけます。
木の特徴は狂いや割れが少なく、燃えにくい、軽い、防湿性などがあり、古くから箪笥(たんす)、長持、琴などの材料に利用されてきました。
岩手県の県花に指定され、花言葉は、高尚です。

Date: 2009/05/09(土)
半鐘蔓(はんしょうづる)
木に絡み昔、火の見櫓にあった半鐘の形に似た花が咲いています。
小葉は三枚で、針金状の真っ直ぐな茎をしています。
やや茶色味を帯びた、釣り鐘のような花を下向きに咲かせます。
開花する前の蕾も、可愛らしさがあります。
花言葉は、心の美しさです。

Date: 2009/05/10(日)
スイートピー
「心の窓辺に咲いた 赤いスイートピー♪」
松田聖子の歌で有名なこの花が、今真っ盛りです。
イタリア南部またはシチリア島が原産地で、幕末の頃に渡来した花です。
和名を「香豌豆(かおりえんどう)」「麝香豌豆(じゃこうえんどう)」「麝香連理草(じゃこうれんりそう)」と呼ばれます。
豌豆の名前の通り、マメ科の植物です。
葉脇から伸びた花枝先に、マメ科独特の蝶形花を数個咲かせます。
葉は互生、小葉は一対で先は巻きひげになります。
花色も豊富で、白色、桃色、黄色、赤色と多色です。
甘い香りが強く、垣根などに咲いていると華やかで綺麗な花です。
花言葉は、ほのかな喜び・デリケートな喜び・青春の歓び・
繊細・優美・門出・別離・優しい思い出・微妙です。
Date: 2009/05/11(月)
塔花(とうばな)
お天気が良く、画像が見にくいと思いますが・・・
お許しを。
ましてや花は、虫眼鏡必携の花です。
田の畦や山地の湿気の多い道端、林下、林縁などに咲きます。
花径3mm程度の小花で、九輪塔の形のように咲きます。
全体に白くて細い毛があり、花色は薄いピンク色です。
葉は対生し大きい鋸歯、地面を這うように横に枝分かれし広がります。
普段は何気なく見逃してしまう野草です。

Date: 2009/05/12(火)
エレモフィラ・ニベア
2月にこの花木の枝の白さに惹かれ、園芸店で求め買ってきた花です。
一名を枝の白さから、「ホワイト・ツリー」の名があります。
オーストラリアの原産で、原産地では野草の物が減り、挿し木で繁殖されています。
日本でもごく最近に渡来した、新しい花です。
日光と乾燥を好み、葉と枝の表面に白いフワフワした毛が密生し、銀白色に見えます。
花は薄赤紫色の優しい色気です。
花が終わったら、露地に植え込んでみようと考えています。

Date: 2009/05/13(水)
芋片喰(いもかたばみ)
三枚の葉で、「白詰草(しろつめくさ)」に似ています。
開花するのは昼間だけで、夜は眠りにつく私に似て?、規則正しい花です。
ピンク色から紅色に近い花色で、同種の「紫片喰(むらさきかたばみ)」と酷似しますが、紫片喰は花の中央がうすいピンク色で、芋片喰は花の中央が濃いピンク色で、容易に区別することが出来ます。
花の時期も長く、初秋まで花を楽しむことが出来る、嬉しい花です。

Date: 2009/05/14(木)
二人静(ふたりしずか)
境内のつつじの木の下で、ひっそりと咲いています。
一本の二本の、はたまた三本の花穂のものと種々あります。
その花穂の先に、米粒のような白色の小さい花を付けます。
花弁はなく、三個の雄蕊が丸く子房を取り巻いています。
和名の由来は、「一人静(ひとりしずか)」の花に似るが、花穂を二本出すからと言う説と、謡曲「二人静」に因むと言う説、実の形を静御前の持つ長刀に見立てたと言う説があります。
花言葉は、静御前の面影です。

Date: 2009/05/15(金)