花ごよみ 平成20年 12月 下旬
実葛(さねかずら)
この時期に、境内の生垣からヒョッコリ現れる実です。
赤い「栗鹿の子」の表現がピッタリの実です。
・・・食べれたら申し分ないのですが・・・食用は不可の
ようです。
夏に黄白色の花が咲くようですが、葉の陰に隠れ、
毎年花の時期を見忘れてしまう私です。
つる性の常緑の低木で、皮を剥いでつぶして水を加えると、ネバネバした液体になり、その昔これを髪につけ整髪料として使用したことから「美男葛(びなんかずら)」の一名があります。
悲しいかな、根本的に私にはこれをつける・・・髪の毛がありません。(チ苦笑)。

Date: 2008/12/16(火)
栴檀(せんだん)
冬の青空を背に、葉が落ちたあとも実が残る「栴檀」です。
5月中旬〜6月上旬の短い花期に、五弁の紫色の小さな花が花房を作ります。
秋に楕円形の実が枝一面に付き、緑色の実は徐々に黄褐色に熟していきます。
果実の付き方が、数珠(じゅず)のように見えるところから千珠(せんだま)。この転訛が栴檀に。
材は建築用装飾、家具、木魚、下駄などに用いられ、実はひびやあかぎれの薬に利用されます。

Date: 2008/12/17(水)
冬珊瑚(ふゆさんご)
中近東及び地中海地方原産の常緑低木です。
日本には、明治中期に渡来しました。
花期は5〜10月までと長く、鐘形の白色の花を
下向きに咲かせます。ナス科の花木でナスに似た花が咲きます。
果実の期間も長く、初めは緑色ですが、熟すと黄色から赤色になり、長期間落下せず、長く鑑賞出来ます。
境内の庭に、アクセントを付ける花木です。
実は綺麗ですが、毒があるらしく、残念ながら食用にはなりません。

Date: 2008/12/18(木)
鼠黐(ねずみもち)
この木に鼠が乗り、フンをしていました。(嘘です)。
見るからに鼠のフンですね。
花期は6月頃で、今年枝の枝先に、白色の小さな花がまとまり、花房を作ります。
果実は滋養強壮、疲労回復、健胃整腸などに薬効があり、3ケ月以上熟成させると濃いブドウ酒色の果実酒が出来ます。

Date: 2008/12/19(金)
梔子(くちなし)
初夏に純白の白い花を咲かせるこの花木が、初冬に朱紅色の袋状でタマゴ形の実を付けています。
花の時期は強い芳香があり、早春の「沈丁花(じんちょうげ」秋の「金木犀(きんもくせい」に並び称せられます。
実は一重咲きの花木にしかならず、薬用、染料になります。
また栗金団やたくあんの色付けにも使われます。
知りませんでした・・・碁盤の足のことを“くちなし”と
言うそうです、形が似ているとか?。ヘェ〜〜〜。
なるほどね。

Date: 2008/12/20(土)
柊(ひいらぎ)
子供の頃この葉を、親指と人差し指で、葉の両側の棘を支え息を吹きかけ、クルクルと回して遊んだ記憶のある方もいるのでは・・・私もその一人です。
今日は冬至、当地はまだ雪は降りませんが、初雪が降る頃に咲き始めるので、冬の到来を告げる花と言われています。
葉はピカピカで光沢があり、とても香りの良い小さな花が、葉の脇に多数まとまって咲き、花房を作ります。
花弁は強く後ろに反り返ります。
花言葉は、機智・剛直・先見・用心です。

Date: 2008/12/21(火)
アロエ
アフリカ原産の花で、ユリ科のアロエ属の花です。
アロエ属は不耐寒性の植物で約300種あります。
花が咲くものと咲かないものがあり、鉢植えは花が
咲きにくいようです。
橙赤色の花は大きく豪快で、筒状の六弁花で、筒の奥には甘い蜜があります。
葉はギザギザの多肉植物で、整腸や胸やけ、やけどに効果があり、民間薬として利用されています。
「医者いらず」と言われるのは、皆さんご存知のはず・・・。
花言葉は、健康・信頼・迷信・苦痛・花も葉もです。

Date: 2008/12/22(月)
夏蜜柑(なつみかん)
非常に皮が厚く、酸味が強く、私はあまり食べませんが、食す時は砂糖をつけて、甘くして戴きます。
・・・まだまだ子供の私です。
山口県の原産で広く栽培されている、常緑低木です。
5月の頃に、白色の五弁の花が咲きます。
黄色の実は当初「夏橙(なつだいだい)」でしたが、
名前がパッとせず、「夏九年母(なつくねんぼ)」となり、明治時代から、「夏蜜柑」と呼ばれるようになりました。
花は原産地、山口県の県花に指定されています。

Date: 2008/12/23(火)
柾(まさき)
境内の生垣に使われ、果実が割れて朱色の種子が覗く柾の木です。
非常にユニークな実のなり方です。
日本原産の常緑の低木で、葉は革質で分厚く密集します。
花期は6〜7月で、黄緑色の花が、葉の脇にまとまり、花房を作ります。

Date: 2008/12/24(水)
猩猩木(しょうじょうぼく)
12月に入ると、花屋さんの店先で見かける花です。
「ポインセチア」と呼ばれる名前は、皆さんご存知のはず。クリスマスの鉢花として有名で、葉が白くなるのもありますが、燃えるような赤い葉の方が私は好きです。外は銀世界、窓辺にはこの赤い花が・・・一番絵に
なるんでしょうね。
日照時間が短くなると、枝先の葉が赤く染まります。
赤い葉に目が奪われますが、真ん中の黄色い部分が花になります。
メキシコ原産の花で、アメリカのメキシコ駐在大使
ポインセット氏が母国に紹介し、「ポインセチア」に。
花言葉は、私の心は燃えているです。
今の私は・・・暮れつまり・・・私の心はあせっているです。
Date: 2008/12/25(木)
薮蘭(やぶらん)
夏から秋にかけ、紫色の穂状の涼しげな花を咲かせる「薮蘭」が、黒い丸形の実を付けています。
日陰地でも生育が良く、境内の木々の根元にアクセントとして植えられています。
花が蘭に似て、薮の中でも咲くことから名前があります。
グランドカバーには、もってこいの花です。

Date: 2008/12/26(金)
青木(あおき)
年間を通して、光沢の美しい葉を観賞できます。
山手の林下には、たくさん繁殖しています。
日陰地に適した植物です。
葉は長めのタマゴ形で、縁には粗いギザギザがあります。
雌雄異株の花木で、初春から梅雨前にかけ、紫がかった褐色の小さな花がまとまって咲きます。
秋から翌春には、楕円形の実が赤く熟します。

Date: 2008/12/27(土)
姫榊(ひさかき)
地味な花木ですが、境内の垣根に利用されています。
初春に枝に沿い、黄白色の小さな花が葉の脇に付きます。
花形は鐘形で、下向きに咲きます。
果実は球形で、10月頃から黒紫色に熟します。
関東地方では、サカキの代用として神事にも使われます。
山間部に分布するこの花木は、香りも強く、春の訪れを告げる花木の一つです。

Date: 2008/12/28(日)
蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん)
クリスマス・カクタスという別名が示すように、冬の室内を華やかにしてくれるサボテンです。
ブラジル原産の花で、明治時代に日本に渡来しました。
サボテンの名が付きますが棘はなく、葉のように見えるのは茎節といい、縁はとげ状に尖っています。
茎は四方に垂れ下がり、茎先に段々に花が咲きます。
花色はピンク色や赤色があります。
茎が海老に似た、寿司ネタの「蝦蛄(しゃこ)」に
似ていることからの命名です。
余談ですが・・・「蝦蛄」・・・私は好きです。
花言葉は、つむじまがり・美しい眺め・冒険心です。

Date: 2008/12/29(月)
宿鱶木(やどりふかのき)
黄色・オレンジ・赤褐色の実が交じり合う、花木を発見。
観葉植物として、「シェフレラホンコン」「ホンコンカッポク」と言う名前で、売られているようです。
ウコギ科の常緑低木で、原産地は中国南部、台湾です。
沖縄ではこの花木の塩害に強いことを利用し、緑化樹木として生垣やシーサイドの沿道に利用されています。
5月の連休明けの頃、白い小さな花をまとっまって
咲くようです。

Date: 2008/12/30(火)
水仙(すいせん)
今日は大晦日・・・今年も終わり。
一年間「花ごよみ」をご覧下さり、有難うございました。
来年も新しい花の発見を楽しみに、続けていきますので、宜しくお願い致します。
今年の最後を飾り、境内の「日本水仙」を。
品種も多く、一番ポピュラーな品種がこの水仙です。
別名を「雪中花(せっちゅうか)」と言い、雪の中でも
春の訪れを告げる花からの名前です。
福井県の県下に指定され、香りも良く、お正月の生け花に使用されます。
日本水仙の花言葉は、自己愛・自己主張・不遜・無礼・偽りの愛・愚かさ・神秘的・自尊心が強いです。

Date: 2008/12/31(水)