花ごよみ 平成20年 10月 上旬
数珠玉(じゅずたま)
田んぼの畦でよく見かける、数珠玉です。
何故か寺には、玄関前にこの植物が氾濫しています。
子供が種を植え付けたものが開花、年毎に「こっちにも、あ、こっちにも」状態で繁殖しています。
でもこの現象に、寺にはぴったりの植物なので、
野放し状態にしています。
葉や茎は、トウモロコシを思わせ、実は1センチメートル程度で先端に穴が開いています。
熱帯アジアの原産で、米の伝来とともに渡来した、古い歴史があります。
堅い玉の内部に、一個の雌花が、その先に続く雄花の小穂数個から構成されています。
花言葉は、恩恵・祈り・成し遂げられる思いです。

Date: 2008/10/01(水)
小紫(こむらさき)
秋真っ盛り、小紫の実が枝一杯に、鈴なりに実を
付けています。
初夏から盛夏にかけ、根元に近い方から順次開花し、先端に向かい、紫紅色の花を咲かせいきます。
山野に自生する、紫式部よりも実の付き方が多く、庭木にはこの小紫が人気があるようです。
花言葉は、知性です。

Date: 2008/10/02(木)
丁字蓼(ちょうじたで)
8月で稲刈りも終わる当地。田んぼに咲く花も今が
全盛期。
この花も田んぼに咲いています。茎はよく枝分かれし、紅紫色を帯びています。
花色は黄色ですが、花びらは四枚が本来のようですが、境内にあるこの花は八枚の花びらを持ちます。
住職が変わっていると、花も変わったものが咲くんですね。
(苦笑)。
別名を「田牛蒡(たごぼう)」、田に生え、根が牛蒡状からのようです。
牛蒡と名前が付きますが、食用には出来ません。
・・・あしからず。

Date: 2008/10/03(金)
狗尾草(えのころぐさ)
秋風になびく「狗尾草」です。
道端、畑、雑草地でよく見かける植物です。
「狗尾草」の名前よりも「猫じゃらし」の通名の方が、
一般に知られています。
誰しも幼い時に、この花穂で猫とじゃれあった、記憶があるのでは・・・?。
花穂は緑色で、ゴワゴワ感があります。
花言葉は、遊び・愛嬌です。

Date: 2008/10/04(土)
狐の孫(きつねのまご)
草地に多く繁殖しています。
悔しいですが、全体的に毛が多く、唇形のピンク色の
小さな花を咲かせます。
花の下唇には、昆虫に蜜のありかを示す蜜標という白い模様があります。
この花に似て、沖縄に分布するやや小形のものを「狐の曾孫」
と言うそうです。
花言葉は、女性の美しさの極致・可憐美の極致です。
Date: 2008/10/05(日)
杜鵑(ほととぎす)
山野に自生する多年草で、日本原産は約10種類あります。
若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることから、この名前があります。
葉にある斑点は、花が咲く頃は消えていきます。
花色は薄い赤紫色で斑点があり、濃い色にもかかわらず、上品で美しい花です。
花言葉は、永遠に貴方のものです。

Date: 2008/10/06(月)
日向猪の子槌(ひなたいのこずち)
荒地や、道端の日当たりの良いところに生える多年草。
雑草なので誰も見向きもしない、可愛そうな植物です。
茎の節の膨らんだ部分を、「猪の膝頭」に見立てた。
花というよりも、とげとげの部分が目立つ・・・この部分が花か?。
人の洋服や動物にこのとげが付着し、繁殖していきます。
根は薬用になるようですが、写真を撮った後は・・・
草刈機で綺麗にされてしまう植物です。

Date: 2008/10/07(火)
犬サフラン(いぬさふらん)
花壇にある日突然、花芽が出てくる「犬サフラン」です。
花はサフランに似ているが、サフランではないので、「犬」が付いたようです。
気の毒な花名ですね。
葉は出さずに開花し、淡いピンク色の花で、花を十分開かせず、半開の状態で開花します。
秋の時期、大ぶりの花が少なく、柔らか味のあるこの花は、暖かさを感じさせてくれます。
翌春になり、線形の葉が出てきます。
花言葉は、華美・最良の日は過ぎた・美徳・回顧・努力・危険な美しさ・華やかな青春です。

Date: 2008/10/08(水)
水引(みずひき)
薮陰や林の脇などに、咲く花です。
境内にも日陰地に、この花が咲いています。
細長い花穂が、見る角度により赤く、又白くも見える
事から紅白の水引にたとえられます。
花は小さな四弁の花で、花の上部が赤色、下部が白色です。
花言葉は、慶事・祭礼です。
花の名前の如く、花言葉もめでたいものがあります。

Date: 2008/10/09(木)
溝蕎麦(みぞそば)
休耕田の湿り気のある水辺を好み、群落を作り咲いています。
生命力も旺盛で、年々群落を大きくしていきます。
茎に下向きにとげがあり、ザラザラ感があります。
花は基部が白色で、上部は米粒のような形で、ピンク色の花が枝先に密集しています。
蝋細工のような美しさがあります。
花と葉が「蕎麦」に似ることから、花名があります。
別名を「牛の額(うしのひたい)」、葉を下面から見て下さい。
確かに牛の顔に似ています。
花言葉は、純情・喜びと悲しみです。

Date: 2008/10/10(金)
犬蓼(いぬたで)
雑草地に生え、可愛い粒々の花は、緑の中に一際目立ちます。
昔の子供は、この花を赤飯に見立て、アカマンマと呼び、ままごとに使って遊んでいたようです。
私も昔の子供?ですが、遊んだ記憶はありません。
花穂は密に花を咲かせ、直立かやや斜めに立ち上がります。
群落地も多く、赤の絨毯のように見える風情は、秋真っ盛りの風景に良く似合います。
花言葉は、貴方のために役立ちたいです。

Date: 2008/10/11(土)
薮豆(やぶまめ)
つる性の植物で、草地の雑草に絡みつき花を咲かせています。
花は長さ1.5cmほどで、白に薄紫色の蝶形の花が
咲きます。
豆の名前の如く、つるの途中に実の入った莢を付け、
落花生のように地中にも種を付ける植物です。

Date: 2008/10/12(日)
メナモミ
漢字表記すると、文字化けしますので、カタカナ表記で。
荒地や道端に咲き、黄色の花を咲かせますが、至って目立たない花です。
茎の上部には、横向きの白い毛が密生し、花を触ると、腺毛から粘液を出し、ベトベト感があります。
これが衣服や動物の体に付き、そう果と呼ばれる実が運ばれます。

Date: 2008/10/13(月)
大雄生揉(おおおなもみ)
田舎育ちの私、学校帰りにこの実を取り、洋服に引っ付くのが面白く、友達とふざけ合い帰宅した懐かしい思い出が、この実を見ると思い出されます。
北アメリカ原産の帰化植物で、葉は浅く三裂し、トゲトゲの実が密集しています。
この実が、動物を介し運ばれ、繁殖します。
私たちが投げた実も、どこかで繁殖してるのかな?。
花言葉は、怠け・頑固・粗暴です。

Date: 2008/10/14(火)
釣船草(つりふねそう)
境内の脇を流れる、川の湿地に咲いています。
いつ見ても自然界の不思議を思う花です。
釣船のような形の花で、花の後ろは渦巻状の突起形、ここに甘い蜜がいっぱい入っているらしい?。
「鳳仙花(ほうせんか)」と同じ仲間で、熟した果実の
種を飛ばし、子孫を繁栄させる花です。
花言葉は、安楽・私に触れないで下さい・詩的な愛です。

Date: 2008/10/15(水)