花ごよみ 平成20年 9月 下旬
小菜葱(こなぎ)
当地の稲刈りもほぼ終了。
刈り取りの終わった田んぼは、しばらく雑草の天下に。
この花は田んぼに咲き、紫色の小花を咲かせます。
葉の形は細長いハート形で、草丈もさほど大きくなく、
水田の雑草ですが、紫色の花は眼に映りやすく、
趣のある花姿です。
名前に「葱(ねぎ)」が付くように、茎葉は食べられる
ようです。

Date: 2008/09/16(火)
葛(くず)
この花も秋の七草の一つです。
木々を蔓で覆ってしまうほど、生命力の強い花です。
葉の陰に花が隠れ気味ですが、あたりに良い香りを
漂わせます。
葉は三枚の複葉で、花は下から開花します。
根は多量のでんぷんを含み、葛粉(くずこ)として、
葛湯にされ、また解熱の漢方薬にも処方されます。
花言葉は、治療・芯の強さ・恋の溜息です。
Date: 2008/09/17(水)
萩(はぎ)
やっと、やっと・・・秋めいてきた当地です。
境内も秋の風情を感じる花が、咲き誇っています。
草かんむりに秋、秋を代表する花の一つで、秋の七草でもあります。
日本全国の山野に分布し、山萩を一般的に萩と呼ぶようです。
境内の萩は、「宮城野萩」の品種で、淡紅色と白色の花が咲いています。
花は豆のような蝶形の花で、花も多く咲き、枝はしなり
噴水状になります。
秋の十五夜(満月の夜)に、「薄(すすき)」「おだんご」
とともに、お供えする習慣の土地もあります。
花言葉は、思案・前向きな恋・想い・内気・物思いです。
Date: 2008/09/18(木)
韮(にら)
畑地はもちろん、田んぼの畦や草地にも咲いている、
葉が食用になる韮の花です。
アジア原産で、古い時代から日本でも栽培されています。
根元から伸びる細い葉が食用になり、独特の臭いが
あります。
お盆明け後から花が開花し、茎のてっぺんに白色の花をたくさん咲かせます。
ネギの一種で、ビタミンAとカロチンを多く含み、
消化を助け、風邪の予防効果もあり、種子を乾燥させたものを「韮子(きゅうし)」といい、漢方では胃腸薬に
用いられます。
花言葉は、多幸です。
Date: 2008/09/19(金)
釣鐘人参(つりがねにんじん)
秋の風に吹かれ、今にも鐘の音が響きそうな花姿です。
秋の山野に咲き、淡い紫色の花です。
花の形は釣鐘形、白く太い根が人参の形に似ています。
春先の新芽は山菜として食され、美味なりと唄われる
山菜の一つです。
根の乾かしたものは、漢方で「沙参(しゃじん)」と呼ばれ、煎じて健胃剤、去痰剤に用いられます。
紫色の花は、秋の野山に彩りを添えてくれます。
花言葉は、優しさです。
Date: 2008/09/20(土)
秋桜(こすもす)
秋の風物詩といえばこの花でしょう?。
原産地はメキシコですが、すっかり日本の風景に自然に溶け込んでいる花です。
秋に花が咲き、花弁の形が桜に似ていることから「秋桜」・・・良い命名ですね。
この花を見ると、その昔「山口百恵」が歌った「秋桜」を口ずさんでしまうのは、私だけではないと思います。
細い葉に、長い茎、その先に原色の大きい花を付け、
人々の目を心を和ませてくれています。
花言葉は、乙女の真心・乙女の純潔・調和・美麗です。
Date: 2008/09/21(日)
枸杞(くこ)
川の土手に咲いています。
若葉が食することが出来、おいしいのか大分葉が虫に食われていました。
枝には棘があり、紫色の花が咲き、後赤い実がなるのが特徴で、花の観賞よりも薬用として有名です。
若葉はクコ茶、炊き込みご飯、和え物として、
実は生色も出来ますが、酒や焼酎に漬けて「クコ酒」にします。
根の皮は解熱や強壮薬として、「地骨皮」と呼ばれ漢方薬に用いられます。
花言葉は、お互いに忘れましょう・誠実です。

Date: 2008/09/22(月)
鳳仙花(ほうせんか)
ちょっと遅い感もありますが、まだまだ咲いているこの花を。
夏の暑さにも強く、育てやすい花の一つです。
インド近辺の原産で、日本には17世紀頃に伝来したようです。
昔に鳳仙花の花で、爪を染めたことから「爪紅(つまべに)」という別名もあります。
以前島倉千代子が、この花の名前の歌を歌ったことは有名です。
鳳仙花の紅色の花言葉は、繊細・そっとして・私に触れないでです。
Date: 2008/09/23(火)
臭木(くさぎ)
日本全国、日当たり地から半日陰まで、どこでも見られる落葉低木です。
木や葉を傷つけると、臭いにおいがしますが、花自体は香りの良い花です。
赤い色はがくで、花は白色です。
花が終わり、青緑色の実が残り鑑賞できます。
若芽をゆがき乾燥させ、和え物や汁物の具にします。
花言葉は、運命・治療です。

Date: 2008/09/24(水)
大毛蓼(おおけたで)
寺の畑にこの花が咲いています。
東南アジア原産の花で、茎が太く、花穂も太く、途中で
曲がって垂れ下がります。
悔しいですが、全体に毛が多いのが、花の名前の由来で、俗に「赤のまんま」と言われる、「犬蓼(いぬたで)」の大形版です。
花色は濃いピンク色で、花が美しく江戸時代から
栽培されています。
江戸時代には、葉を揉み害虫に刺された時の解毒に
使われたようです。
花言葉は、雄弁・汚れない心・思いやりです。
Date: 2008/09/25(木)
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
秋のお彼岸も、今日が最終日、ホット一段落。
秋の彼岸といえばこの花、お馴染み彼岸花です。
「曼珠沙華」の名前は、梵語で赤い花を意味します。
おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天から降ってくるという仏教の経典によります。
突然茎が伸び、目にも鮮やかな色の花を咲かせます。
華が白い品種もあり、「白花曼珠沙華」と呼びます。
田んぼの畦道や土手に多く見かける花ですが、「野鼠」の穴を開けるのを防ぐ説と、根茎の強さを利用し土砂の流出を防ぐ説等があります。
墓地などに植えられ、昔から忌み嫌われる花ですが、よ〜〜く見ると情熱的な赤色が綺麗な花です。
花言葉は、悲しき思い出・恐怖・陽気な気分・再会です。
Date: 2008/09/26(金)
オクラ
畑に咲くオクラの花です。
野菜の花ですが、黄色の花は観賞に値します。
ハイビスカスに似た淡い黄色の花で、画像にも写って
いますが、槍のような青い莢を切り取り食べることが出来ます。
硬くなった莢は実を取るのに使われます。
おろし金で摺り、又刻んで、醤油と鰹節で戴きます。
あのつぶつぶ感が、なんともいえない食感があります。
食材としては、他に煮物、炒め物、和え物、スープに
利用されます。
花言葉は、恋によって身が細るです。
・・・そんな恋をしてみたいものです。
Date: 2008/09/27(土)
玉簾(たますだれ)
葉を持たず、細い茎の先に白い六弁の花を上向きに咲かせています。
西インド諸島、原産の花です。
夕刻には花を閉じ、晴れ間が出ると大きく花を開かせます。
白い花がかたっまって咲くと、見応えのある壮観さが
あります。
この花を見ると、つい口ずさんでしまいます。
ソゥ・・・「南京玉簾」の口上を・・・。
花言葉は、期待・潔白な愛です。
Date: 2008/09/28(日)
泊夫藍擬(さふらんもどき)
擬き(もどき)と名前を付けるのは、気の毒なくらい
くっきりした色気の綺麗な花です。
熱帯アメリカ地方の原産で、葉は線形で、ピンク色の
サフランそっくりの花を咲かせます。
昨日の玉簾(たますだれ)と同属の花で、白色とピンク色の差がありますが、花姿は似るものがあります。
花言葉は、純白の愛です。
Date: 2008/09/29(月)
タラの木
秋晴れの空に向かい、クリーム色の花を雄大に咲かせています。
この花のある場所は、覚えておいた方が賢明です。
春先の新芽は、「タラの芽」と呼ばれ、テンプラで食し、
山菜の代表選手です。
私も春先の年中行事の一つです。難点は木、芽、葉と鋭い棘があり、棘と格闘しての山菜採りです。
野趣に富んだ香りがあり、脂っこさをもち、栄養的にも
優れています。
タラの木の皮には、タンニンが含まれ、乾燥させて煎じて飲むと胃腸病に良いといわれています。
最近は棘のないタラの木が売られていますが、私に言わせれば・・・邪道〜〜〜だ。・・・失礼。
Date: 2008/09/30(火)