花ごよみ 平成20年 3月 上旬
03-01(土) 常盤薺(ときわなずな)

地中海沿岸地方原産の花で、明治時代に日本に渡来。
花の名前はスペイン、「イベリア半島」の名に由来し、
「イベリア」と園芸店では表示されています。
茎が曲がり易く、日本名をまた「屈曲花(まがりばな)」と呼ばれます。
アブラナ科の花で、西洋の日本版菜の花かな?。
蝶形の花は茎先に密集し、白色のすっきりした花色です。
花言葉は、心を引きつけるです。
03-02(日) クロッカス

境内の芝生地に、この花が咲きはじめました。
春の日差しに、原色の黄色が鮮やかに映えています。
春を告げる花の一つで、球茎の代表的な種類です。
葉よりも早く花が咲き出し、葉は松葉のように細く、真ん中に白い筋が入ります。
耐寒性が強く、花色は紅色・紫色・黄色・白色と豊富で、それぞれの花が固まって咲くと、見応えがあります。
黄色の花言葉は、信頼・裏切らないで・私を信じてです。
03-03(月) 漆(うるし)

以前から気になっていた、境内のこの実・・・。
お寺を訪ねた方に伺うと、漆とのこと・・・かぶれます。
ウルシ科の落葉高木で、中央アジア高原原産。
雌雄異株で梅雨の時期に、黄緑色の小花を房状に咲かせます。
是非今年は写真に収めてみましょう?。
面白い実ですが、実を乾かし蝋(ろう)を採り、樹皮を
傷つけて生漆(きうるし)を採ります。
採れた生漆に着色剤・油・乾燥剤を加えて塗料にし、塗り物に使われます。
03-04(火) 金雀枝(えにしだ)

境内に植えたい花を見つけ買い求めてきました。
地中海沿岸とヨーロッパ中部に分布する、常緑低木です。
マメ科独特の蝶形花を多く咲かせ、交配種が増えて花色も多彩になり、黄色・赤色・ピンク・白色等花色の華やかな品種が多くあります。
5〜6月に、細い枝先に開花する花は、鮮やかで観賞価値が高く、見応えがあります。
花言葉は、きれい好き・謙遜・上品・清楚・博愛です。
03-05(水) プリムラ・シネンシス

サクラソウ科のプリムラ属の花が、この時期多く出回ります。
花の形的に、私はこの花姿が好きです。
中国の原産で、和名を寒桜、確かに桜の花に似た、くっきりした白色の五弁の花です。
花は大輪で、直立した花茎にたくさん輪生します。原色の花色は淡桃色で、中央部が黄色です。
葉は卵形ないし楕円形で、不規則な切れ込みがあり、
裏側は強い赤色味を帯びています。
03-06(木) 姫金魚草(ひめきんぎょそう)

一般的に「リナリア」の名前で、出回っています。
金魚草に似た、小さなパステル調の花を花茎に一杯付けて咲く、可愛らしい暖かみのある花です。
ピンク・紫色の花色をもち、切り花としても利用されます。
耐寒性も強く、育てやすく、この花があると春の花壇は、一際華やいだものになること請け合いです。
花言葉は、私の恋を知って下さい・幻想・二心です。
03-07(金) 節分草(せつぶんそう)

ご詠歌の研修で、埼玉県秩父市に出掛けてきました。
帰り道この花の自生地日本一と言われる、秩父郡小鹿野町の「節分草園」に立ち寄ってみました。
森の妖精にふさわしく愛くるしい白色の五弁花が、うっすら雪が積もった景観を現出していました。
キンポウゲ科の球根植物で、石灰岩地を好み本州・四国などの落葉樹林下に自生し、地面から10cmほど伸びた茎の先に花を咲かせます。
花言葉は、光輝・人間嫌いです。
03-08(土) 福寿草(ふくじゅそう)
昨日に続き、秩父で見つけた花を。
福寿草と言えば、黄金色の花を誰しも思い出すのでは・・・。
この花は秩父地方で品種改良され、「秩父錦」という名前が付けられています。
福寿草は、古くからめでたい花として親しまれ、落葉樹林内に生える多年草で、花時には15cmほどの草丈になります。
葉は、ニンジンの葉に似て切れ込みが多く、深緑色です。
私も一鉢求め、境内に植え込んでみました。
03-09(日) 薺(なずな)

3月の声を聞き、当地もようやく春めいてきました。
田の畦道、荒れ地に春の七草の一つ、「薺」の花が見える時期になってきました。
花は小さく十字形でアブラナ科の特徴を表しています。
古くから食用され、若葉を茹でて食します。
長い茎にある緑色の種を引き、鳴る音を聞いた記憶は、誰しも思い出があるのでは・・・。
別名を「ペンペン草」「三味線草」の名前があります。
花言葉は、全てを君に捧げるです。
03-10(月) 沈丁花(じんちょうげ)

日増しに春を感じる今日この頃。
3月の声を聞くと、野の花・花木と次々に花が開花してきます。
その先駆けでもある、境内の沈丁花が咲き出しました。
中国原産で室町時代に渡来し、古くから香りの良い花の代表として親しまれています。
花の外側が紫紅色で、内側が白色です。花全体が白色の「白花沈丁花」もあります。
根が弱いために移植を嫌うので、繁殖には梅雨の時期の挿し木が良いようです。
花言葉は、栄光・喜びを下さい・自然の美しさを失う・
不死・不滅です。
03-11(火) 仏の座(ほとけのざ)

春の訪れを知らせる花木が、梅であり、昨日の沈丁花であるように、春到来の野の花といえば、今日の花と、「大犬の陰茎(おおいぬのふぐり)」ではないでしょうか?。
写真に青く写るのは、大犬の陰茎です。
晴れた日の青色と、この花の薄紅色なかなか見応えがあります。
半円形の葉が茎を取り囲む様子を蓮華座に見立てての花の名前です。
春の七草の一つに、「仏の座」がありますが、正しくは
キク科の「田平子(たびらこ)」を指します。
長い冬が終わりを告げ、野の散策も楽しい時期になります。・・・何よりです。
花言葉は、調和です。
03-12(水) 三椏(みつまた)

蜂の巣が下がったような形で、花を咲かせる三椏です。
原産地は中国中南部、ヒマラヤ地方で、室町時代に渡来し、コウゾと並び、製紙原料として有名な繊維植物です。
枝が三本ずつ分岐し、花は黄色と赤花があります。
和紙の原料になり、しわになりにくく、また虫害にも強く
紙幣や株券などの用紙にされます。
(さっそく・・・私も紙幣を作ってみましょう?。)
花言葉は、意外な思い・強靭です。
03-13(木) 姫踊子草(ひめおどりこそう)

春の日だまりに咲く、姫踊子草です。
雑草ですが、集まって咲くと綺麗で、名前の通り踊って♪いるようです。
明治時代に東京で見つかった帰化植物で、葉は五重塔のような段々状になります。
葉はしわが目立ち、上部の葉が紅紫色の染まり、遠くからでも判別がつきます。
花言葉は、愛嬌です。
03-14(金) 繁縷(はこべ)
春の七草の、一つです。
雑草地に小さな白い花を咲かせ、花弁は2つに深く裂け、全開すると10枚の花びらに見えます。
昔から食用とされ、美味ではないが、厳寒期といえる
旧暦の正月に若々しい緑の葉を見ると、七草に入れた気持ちも頷けます。
また、これを炒った粉に塩を混ぜて葉磨き粉として使われた時代もあるようです。
花言葉は、ランデブー・愛らしい・追想・集合・私と逢っていただけますかです。
03-15(土) 種漬花(たねつけばな)

温暖の当地も、まもなく田んぼの時期を迎えます。
代かき前の水田に多く、苗代用の種もみを水に漬けるころ花が咲きます。
田んぼに多く自生し、田にすきこまれ・・・いわば田んぼの肥料に生まれ変わります。???。
茎は暗紫色をおび、下部より多くの枝を直立に出します。
茎が途中で切れている姿が、とてもユニークです。
花言葉は、勝利・不屈の心・情熱・熱意・燃える思いです。