花ごよみ 平成19年 12月 上旬
12-01(土) 満天星躑躅(どうだんつつじ)

12月に入り、温暖な当地もやっと紅葉の時期に・・・。
境内の紅葉三題を三日間。
境内の参道に植えられている、満天星躑躅です。
4月〜5月に鈴蘭の花に似た、壷形の白い花を咲かせます。
房総半島以西に分布する落葉低木で、生け垣にもよく使われています。
丸く刈り込まれ、赤く色づく風情は趣があります。
12-02(日) 公孫樹・銀杏(いちょう)

枯れ葉よ〜〜〜枯れ葉よ〜〜〜。
木の葉が散ると、地面は黄色の絨毯が出来ます。
境内の公孫樹の葉もハラハラと落ちています。
中国原産の落葉高木で、雄木と雌木があるのは有名ですね。
その昔留学僧が持ち帰り広まったとか?。
葉は特徴のある扇形で中央が切れ込み、東京都のシンボル・マークになっています。
秋・初冬に雌木に実を付けます。・・・ご存知「ギンナン」
異臭がありますが、炒って食べたり、茶碗蒸しに、炒め物に陰の主役かも知れませんね。
さて問題です、公孫樹には花が咲くでしょうか?。
初春に灰白色の花が咲くようです。(私は見たことが
ありませんせんが・・・今度是非一度。)
東京都・神奈川県・大阪府の県木に指定されています。
12-03(月) 紅葉(もみじ)

当寺は紅葉寺です・・・と言いたいところですが。
紅葉は境内にあまりありません。
やはり紅葉の主役は、この「モミジ」ではないでしょうか?。
しかしいつも悩んでしまいます。「モミジ」と「カエデ」の違いが・・・お解かりになる方は、かなりの博学です。
葉の切れ込みの数が多く、深いものが「モミジ」、
切れ込みの数が少なく、浅いものが「カエデ」と呼んで区別されるようです。
また、種類により「モミジ」「カエデ」と区分される場合もあるとか・・・浅学な私・・・益々こんがらかってきて
しまいます。クシュン。
12-04(火) 八手(やつで)

濃い緑の光沢をもつ、手のひら形の葉が印象的な八手です。
日陰でも良く育ち、耐寒性もあり、陰地用の低木として「アオキ」とともに、利用されています。
花のない時期、日陰地の白い丸い花房が良く目立ちます。
花は5枚の花びらで、よ〜〜〜く見ると可愛らしい花です。
別名「天狗の羽団扇(てんぐのはうちわ)」大きい葉が、魔物を追い払う力があると考えられ別名になった。
花言葉は、分別・穏やかです。
12-05(水) 綿(わた)

クリスマスツリーではありません、綿の木です。
子供が通う保育園の花瓶に、挿してありました。
カメラを取り出し、パシャリ。
ワタ属には約32種類あり、花を観賞する種と繊維を採る種類に分かれるようです。
紀元前2500年頃から、古代インダス地方(インド)で繊維作物として栽培をしてたとの事。
花は晩夏から秋に「オクラ」に似た花を咲かせます。
開花後5週間ほどで実が熟し、はじけて綿毛に包まれた種子を外に吹き出します。
写真の姿がその状態の、綿です。
12-06(木) 万両(まんりょう)

冬の境内にも、赤い実を付けた植物がいくつかあります。
まずは正月飾りに使われる、万両を。
鳥の悪戯ですね、境内のところどころにこの木があります。
ヤブコウジ科の常緑小低木で、葉は長楕円形で、光沢があります。
夏に白色の小花を咲かせ、冬から春まで球形の赤い果実を付けます。
果実が白く熟す「シロミノマンリョウ」、黄色に熟す
「キミノマンリョウ」があります。
12-07(金) 千両(せんりょう)

境内の赤い実、第2弾です。
暖地性の常緑低木で、半日陰を好む植物です。
花期は6〜7月で、黄色の目立たない小さな花がまとまって枝先に咲かせます。
葉は先が尖った長めの卵形で、縁に波状のギザギザがあり、表面は光沢があります。
昨日の万両と千両は赤い実が良く似ていますが、この千両は葉の上の方に実を付け、万両は葉の下に実を付けます。
容易に両者区別できると思います。
12-08(土) 百両(ひゃくりょう)

境内の赤い実、第3弾を。
一般的には、唐橘(からたちばな)と表記されることが多いようです。
葉は細長く、千両のようなギザギザがありません。
夏に白い五弁の花を咲かせ、その花が橘(たちばな)に似ることからこの名前があります。
万両、千両より赤いの付き方も少しです。
12-09(日) 十両(じゅうりょう)

二番煎じで、申し訳けありません。
11月29日掲載した、薮柑子(やぶこうじ)が別名十両なんですね。知りませんでした。お許しを。
樹高が低く10〜20cmほど、地下茎を伸ばし、枝葉が地上に広がるので、高い木の足元にはもってこいの植物です。
色彩の少ない冬に緑の葉と赤い果実のコントラストが目を引きます。
12-10(月) 実葛(さねかずら)

境内にある、班(ふ)入りの実葛です。
低山に見られる、つる性の常緑低木で、寺にある実葛は、園芸品種の一つのようです。
夏の暑い時期に、黄白色の花を咲かせるようですが、花のある時期で見逃してしまっています。
丸形の赤い果実は、黒ければ口の卑しい私・・・
「栗鹿の子」と思い食べてしまうのでは・・・(笑)。
別名を「美男葛(びなんかずら)」、その昔赤い実の皮を剥ぎつぶし水を加え、ネバネバした液体を整髪料に使われた事からのようです。・・・私には必要ないものですが。
12-11(火) 郁子(むべ)
郁子さんの家にある郁子の実です。???。
冗談はともかく、郁子でムベとはこれ如何にですね。
関東地方南部以西の山地に分布しています。
寺には何故か生け垣にこれが???。
秋に実を付け、緑色からだんだん紫色に変わります。
アケビ科の植物で、アケビに実が似ていますが、こちらは熟しても開きません。
果肉は白色で甘味があり、茎、根、果皮は薬用に用いられます。
12-12(水) 木瓜(ぼけ)
私が果実になったわけではありません。
中国原産で、平安時代に日本に渡来して各地に広がり、多くの園芸品種がある落葉低木です。
早春に花を咲かせ、春を告げる花木です。
実は瓜の形に似ることから、「木瓜」の名前になったとか?。
また漢方、果実酒にも使われ疲労回復の効果が、
あるようです。
12-13(木) ウィンター・コスモス
12月に入り、「花ごよみ」がすっかり「実ごよみ」に
なってしまいました。
境内の樹木も、野の花も冬眠状態です。
今日は・・・何とか花を。
名前の通り、寒さにも負けず咲いているこの花を。
北アメリカ地方の原産で、秋のコスモスに似た五弁の花です。
コスモスより遅れて、晩秋頃に咲き出し、花色は黄色、ほとんど白色に近い黄色の花です。
学名から「ビンデス」という別名があります。
花言葉は、調和です。
12-14(金) アロエ
南アフリカ原産の花で、アロエ属は約300種あります。
日本にあるものは、木立アロエの品種が多いようです。
不耐寒性、多肉植物で、花の咲くものと咲かないものがあります。
橙色の花で、葉は肉質でギザギザ、触ると痛いかな?。
ご存知「医者いらず」、「薬用アロエ」といわれ、火傷や切り傷の民間薬に使われ、整腸、胸やけにも効果があります。
最近我が家では、朝に「アロエ・ヨーグルト」が定番です。
花言葉は、健康・信頼・迷信・苦痛・花も葉もです。
12-15(土) 仙人掌(さぼてん)・その1
午前中法事があり、午後お檀家さんの家に訪問。
花を訪ねて三千里、サボテン好きなお檀家さんは、
温室を作りサボテン栽培に熱心な方です。
今日のサボテンは、和名「英冠丸(えいかんまる)」という黄色の花を咲かせる種類です。
サボテンはアメリカ大陸原産で、2000種類以上の品種があるようです。
針状の棘があり、花色は黄色やピンク、白色などあります。
いつも思いますが、サボテンから花が咲くのは、とっても不思議ですね。