花ごよみ 平成19年 10月 上旬
10-01(月) 数珠玉(じゅずだま)
お寺にピッタリの植物です。
田んぼの畦や、湿地、水辺に生える多年草です。
熱帯アジア原産で、稲の伝来と共に食用作物として
渡来したようです。道理でイネ科の植物です。
でも今の時代食用にする人はいないのでは。
葉や茎はトウモロコシ似ています。
実は今日の写真の「数珠玉」は、子供達が田んぼの畦に
咲いていた、この実を庭に植えたものが成長したものです。
出始めはまたここに草がと思いましたが、いつの日か
実がなり黄色の小さい花が咲き立つ始末。
でも大事に育てています。
花言葉は、恩恵・祈り・遂げられる思いです。
10-02(火) 釣鐘人参(つりがねにんじん)

秋の野に静かに咲いている釣鐘人参です。
風が吹くと、今にも鐘の音が響くような花姿です。
花の名前は、根が朝鮮人参に似ていることから命名されたものです。
元来口の卑しい私、人参と付けば食べられるのでは・・・
調べてみました。
若葉は元来、「ととき」と呼ばれ、昔から山菜にされていたようです。(私も今度是非食してみましょう。)
また根は漢方薬で沙参(しゃじん)といわれ、咳止め・
去痰剤として用いられています。
花言葉は、優しさです。
10-03(水) 犬サフラン(いぬさふらん)
十月に入り、境内の花壇に突然顔を出したこの花。
非常に爽やかな色気の花だと思います。
ヨーロッパ、北アフリカ原産で、ユリ科の球根植物です。
花色も様々で、薄紫色、紅色、黄色、白色等です。
別名「コルチカム」「秋水仙」の名もあります。
白い茎に全開しない花、小柄な花ですが見映えの良い花です。
花言葉は、華やかな青春(遠い昔になってしまいました。)・華美・私の最良の日は過ぎた・美徳・回顧・危険な美しさ・努力です。
10-04(木) 白粉花(おしろいばな)

少々時期を逸しましたが、まだまだ元気に咲くこの花を。
古くから親しまれてきた花で、メキシコ原産で江戸時代に渡来したようです。
種を蒔けば、大株に育ち手間いらずの育てやすい花です。
「夕化粧」の別名の通り、夕刻になると花が開花します。
花色も豊富で、赤色、白色、ピンク色、黄色、そして絞りと、そして花色が変化しやすく、一株で何色かの色を表すものもあります。
花言葉は、不思議な気持ち・慎重・おしゃれ・小心・臆病・
内気・あなたを思うです。
10-05(金) 水引(みずひき)

ハハ・・・うまく写真が撮れない花ですね。
境内の日陰地に咲いています。あまり面白みのない花です。
花穂が見る角度により赤くも白くも見えます。
その眺めから水引と命名されました。
熱帯アジア原産で、同種に当地でも見かける黄色い花穂の「金水引」、また「銀水引」もあるんですね。
(私は見た事がありませんが・・・。)
花言葉は、飾らない性格・慶事・祭礼です。
10-06(土) たらの木

この花が咲いた場所を良く覚えておきましょう。
何故って・・・だって翌年の春先に出る若芽が「たらの芽」
と呼ばれ、テンプラにすると非常においしい山菜だ・・・か・・・ら。
秋に幹の先端にクリーム色の小型の花が多くまとまり、
大きな花房を作り、空に向って雄大に広がります。
この木には鋭い棘がありますが、近年棘のない「たらの木」が出回っています。
棘のない「たらの木」・・・邪道だ。
10-07(日) メランポジューム

花期の長い、庭に咲くこの花を。
明るい黄色と、葉の緑色のバランスが綺麗な花です。
メキシコ原産で、日本に紹介されたのは1990年頃と
比較的新しい花です。
花言葉は「元気」で、その通りに夏の暑さにも非常に強い花で、ややギザギザのある、しわしわの葉が特徴です。
花言葉は元気のほかに、あなたは可愛いです。
10-08(月) 柿(かき)の実

実りの秋、当寺でも柿が今が食べ頃です。
ご存知のように、甘柿と渋柿があり、鳥は賢いものです・・・
甘柿があるうちは渋柿には目もくれません。
甘柿は鳥と人間との争奪戦です。(笑。)
渋柿は冬に皮をむき、軒に干し柿にしたものですが、
今は母親も年を取り、冬の風物詩は消えてしまいました。
花は初夏に、地味な小さなうす緑色の花を咲かせます。
葉はお茶に、寿司を巻いたりに使われます。
奈良県の「柿の葉寿司」は有名です。
花言葉は、美しい自然の中に私を埋めよ・恵み・優美・
自然美です。
10-09(火) 紫蘇(しそ)

中国原産の植物で、秋に小さな花を咲かせます。
青紫蘇と赤紫蘇があり、青紫蘇は葉が緑で花色は白色です。
「大葉(おおば)」と言い、寿司に巻いたり刺身のツマ、
テンプラにして食します。
赤紫蘇は葉、花とも赤紫色で、梅紫蘇に花穂部分は刺身の添え物に使われます。
我が家では、紫蘇ジュースにして飲料します。
喉越しの良い、爽やかな味わいです。
(是非一度お試しあれ。)
花言葉は、善良な家風・実直です。
10-10(水) 力芝(ちからしば)

道端や土手にかたまって咲くこの花?です。
全草が丈夫で、手が痛くなるほど引き抜けない花?です。
ブラシのような花穂を付け、花色は濃い紫色?茶色?です。
まれに花が淡緑色のものもあり、「青力芝」と呼ばれます。
花穂のフワフワ感は気持ち良さがありますが、あまり
見映えのある花ではありません。
花言葉は、悪性です。
10-11(木) 猪の子槌(いのこづち)

写真に撮っても全く面白みのない花です。
普段誰も見向きもしない、寂しい植物です。
そしてこの植物に触れると、お土産の如くたくさんの
実が服についてきます。
雑草の嫌われ者では・・・。
猪の子槌は、「日陰の猪子槌」「日向の猪子槌」と区別
されるようですが、私には判断できません。
茎の節の膨らんだところを、猪の膝頭に見立てこの名前があります。
10-12(金) 無花果(いちじく)

浣腸です・・・失礼しました。
花が無く果実がと書き、「無花果」
実(じつ)は無花果は、果実が花です。花の台の部分が盛り上がり、外側から花を包み込んでしまったようです。
果実の中にある種のようなツブツブが一つ一つの花です。
西アジア、アラビア半島南部が原産の落葉小高木です。
日本には三千年以上前に、中国を経て渡来したと言われます。
紫色に結実した果実は、生食、ジャム、丸煮、果実酒に
利用されます。甘味のある味わいは格別です。
花言葉は、子宝に恵まれる・実りある恋・豊富・裕福・
平安です。
10-13(土) 千日紅(せんにちこう)

かたまって咲くと見事な風景です。
熱帯アメリカ地方の原産で、17世紀に日本に渡来しました。
名前の通り、長く花が咲き続け、カサカサした花は色が
褪せることなく、ドライフラワーに最適な花です。
花色も紫紅色、淡紅色、白色等豊富にあります。
秋の花壇を彩る花として最近良く見かける花です。
花言葉は、変わらぬ愛情・永遠の恋・終わりのない愛情・
安全・不変の愛・無事です。
10-14(日) 犬鬼灯(いぬほおずき)
古い時代から畑の雑草としてあった一年草です。
白い小さな花を咲かせ、花は多少反り返ります。
全草に「ソラニン」という物質を含む有害植物です。
食べると腹痛、痙攣を起こすそうです。(オ〜〜〜こわ。)
花を咲かせた後に、緑色から黒色になる実を付けます。
花言葉は、真実・あなたの考えは腹黒い・懐疑・魔法・
魔術・不可解・死です。
10-15(月) メナモミ

花の名前を漢字で表記しましたら、文字化けしましたので、
カタカナでお許し下さい。
雑草地にこの花が、ポツンと咲いていました。
キク科の一年草の植物で、秋に黄色の頭花を咲かせます。
萼(がく)に小さな突起があり、動物や人に付いて
運ばれます。
この性質を応用して、マジックバンドの発明につながった
ということです。(発明家は観察眼が素晴らしいですね。)
茎の上部には、横向きの白い毛が密生しています。