花ごよみ 平成19年 4月 下旬
04-16(月) 桑(くわ)

子供の頃、山で桑の実を見つけては、舌が紫色になるまで食べたものです。古〜〜〜い思い出です。
童謡「赤とんぼ」にも「山の畑の桑の実を・・・」と言う歌詞の如く、皆さんも食べたことがあるのでは。
今の時期に、雌雄異種の地味な花を咲かせます。
写真は、雄花です。実は初夏に赤い色から、黒紫になり甘酸っぱい味わいがあります。
明治時代、絹は貴重な輸出品で、葉は絹を作り出す「蚕(カイコ)」のエサになっていました。
また、根・葉は薬用に使われ、解熱・気管支炎・咳止めに薬効があるとされています。
04-17(火) 破れ傘(やぶれがさ)

能満寺「花ごよみ」すっかり植物図鑑になってしまいました。
雨の火曜日、傘を必要な方はいらっしゃいませんか?。
ちなみに写真の傘は破れていますが・・・。
杉林に群生していて、ユニークな姿、名前だと思います。
葉にびっしり白い産毛が密集しています。
傘が開き、梅雨時から初夏に花を咲かせます。
若芽を茎ごと摘み取り、食すことが出来ます。
田舎育ちの私ですが、いまだ食べたことはありません。
独特の香りが魅力のようですが、アクや苦味があり、味噌やゴマのなど香りの強い濃厚な味付けが良いようです。
今度チャレンジしてみましょうかね?。
04-18(水) 十二単(じゅうにひとえ)

寺の日陰地に咲いています。
淡い紫の花をたくさん穂状に集めて、雅な趣があります。
宮中貴族の女房装束に似ることから、この名前があります。
十二単を着たことのある方に聞くと、非常に重たかったと聞きますが・・・。
この花達も重いと感じているんでしょうか?。
花言葉は、喜びあふれです。
04-19(木) 金瘡小草(きらんそう)

昨日の十二単と花が良く似ています。
こちらは地面に張り付くように、横広がりしています。
写真は花を拡大すればいいのですが、寺の境内に大きなこの花がありましたので、原寸で・・・。
花の色は、濃い紅紫で唇形花です。
上唇は短く浅く2裂、下唇は長くて3裂です。
一名を「地獄の釜の蓋(じごくのかまのふた)」墓地に咲き、先祖を封じ込めることからのようです。
また、一名「弘法草(こうぼうぐさ)」真言宗の開祖弘法大師が、煎じた汁が風邪薬や高血圧の効能があることを教えたことから名前があるようです。
花言葉は、追憶の日々・あなたを待っていますです。
04-20(金) 春蘭(しゅんらん)

タケノコ堀に山に入ると、結構この花が咲いています。
ただ、写真撮影がうまく出来ませんが・・・。
細く長い葉を持ち、地中より花茎を出し薄緑色の花を
下向きに咲かせています。
花の茎は、薄い膜状で覆われています。
蘭の好きな方は、この花に目が無いようですが、私はやはりタケノコの方に目が向いてしまいます。
花言葉は、気品・清純・素朴な心です。
04-21(土) 熊谷草(くまがいそう)
境内のこの花が、今年も咲いてくれました。
日本の蘭の中でも、最大の大きさの花です。
ゴールデンウィークまでが例年見頃です。
葉が2枚で、花を包むように開き、花は一茎に一花咲かせます。
淡いピンク色の花で、袋状の唇弁を熊谷直実が背負った母衣(ほろ)にたとえ名前が付きました。
絶滅危惧種に指定されている、貴重な花・・・。
そんな光栄な花が咲く当寺、大事に育てたいものです。
花言葉は、見掛け倒し・気まぐれな美人です。
04-22(日) アイリス

去年も書いてしまいましたが、この花を見るとついついアイ、アイ、アイリスという某目薬のCMを口ずさんでしまいます。他にもいると思いますが?。
春の青い空と、この花のコントラストが非常にマッチしてると思います。
長い茎を持ち、青色の鮮やかな色気の花で、黄色のポイントも花を一層美しく見せています。
境内には、青色の花が何ヶ所かありますが、白・紫の色もあるようです。
花言葉は、恋のメッセージ・変わりやすい・愛・消息・伝言・優雅・使者・あなたを大切にしますです。
04-23(月) 母子草(ははこぐさ)

日当たりの良い場所に咲いています。
薄緑色の柔らかい葉の先に、つぶつぶの黄色の花が
かたまって咲いています。
春の七草の一つで、昔はゴギョウまたはオギョウと呼ばれ、七草粥や草餅に入れたりしたが、現在は食用として利用されることが少なくなりました。
花言葉は、いつも思うです。
04-24(火) 父子草(ちちこぐさ)

昨日の母子草に対し、父子草を。
植物界も母子の方が、強いのでしょうか?。
母子草ほど多くはなく、花も地味であまり目立ちません。
茎の先に、3〜5枚の短い葉を付け、その上にたくさんの茶褐色の花がひとかたまりになって咲いています。
地表を這う茎をつるのように伸ばし繁殖するので、
群生地を作ることもあります。
花言葉を探してみましたが、探すこと出来ませんでした。
私流花言葉で・・・断絶です。
父子仲良く暮らしましょう!!。
04-25(水) 君子蘭(くんしらん)
地味な花が続きましたので、艶やかな花を。
母親が、大事に育てています。
濃厚肉厚の葉が左右に扇状に広がり、中心部から太い茎を出し、頂部に朱赤の花をたくさん咲かせています。
豪華な気品と優しさとを持ち合わせた花です。
蘭と名前が付きますが、蘭の一種ではありません。
南アフリカ原産で、明治末期に渡来したようです。
花言葉は、貴い・優しい気持ち・情け深い・誠実です。
04-26(木) 著莪・射干・胡蝶花(しゃが)

日本原産のアヤメの仲間です。
寺の境内の、多少半日陰地に多く咲いています。
1花茎に10輪以上の花を次々に咲かせます。
花は小振りで、白色で紫斑があり中心が黄色です。
地下に根茎があり、果実を結ぶことなく、地下茎で増えます。
花言葉は、友人が多い・清らかな愛です。
04-27(金) 宝鐸草(ほうちゃくそう)

私に喧嘩を売っているような、花の名前です。
「横着僧(おうちゃくそう)」と聞こえてしまうのですが・・・。
そして有害植物、私は有害ではありませんので・・・念の為。
林下に日陰地に、花を咲かせています。
宝鐸とは、お寺のお堂の四隅に下げられた鈴を意味しています。
筒状の花で、茎が枝分かれして、2〜3の花を付けます。
花の中は、先端が黄色のめしべを見ることが出来ます。
04-28(土) 小手毬(こでまり)

境内にこの花が咲いています。
寺の先人が、植え込んだものです。
古くから、観賞用に植栽されてきた中国原産の落葉低木です。
花は見ての通り、白色で枝先にたくさんまとまり、ほのかな香りを漂わせています。
枝は花の重みで、しなやかに曲線状です。
花言葉は、友情・努力する・優雅です。
04-29(日) 大手毬(おおでまり)

境内に1本植えですが、庭が開花時期一際映えます。
昨日の花が平面状に対し、こちらは名前の如く花が丸くまとまり、重たげに咲いています。
一名を手毬花(てまりばな)、白い紫陽花を想像して戴ければと思います。
水あげが悪く、切り花には不向きのようです。
花言葉は、童心・約束を守ってです。
04-30(月) カラー

南アフリカ原産、日本には江戸末期にオランダから渡来。
サトイモ科の花で、一名を海芋(かいう)と言い、海を
渡ってきた里芋ということか?。
湿地性と畑地性があり、花色も白色、ピンク、黄色等あります。
漏斗形の個性的な花で、花はメガホン状のところではなく、内側の真ん中部分が花です。
花言葉は、乙女のしとやかさ・すばらしい美・夢のような恋です。