花ごよみ 平成19年 4月 上旬
04-01(日) タラの芽(たらのめ)
 午前中タラの芽を探しに山に行きました。
日当たりの良い薮地にタラノキが・・・新芽を発見。
さっそく摘み取り自宅に、家内に今日の夜はテンプラでと注文。
野趣に富んだ香りと山菜には珍しい脂っこさがあります。ただ枝に鋭い棘があり、摘み取りに苦労します。イテ・・・。
栄養価も高く、最近では園芸店で棘のないタラノキが
出回っています。
夏に白い花を咲かせますので、山で見かけたら記憶し、翌年春にその場所を尋ねるとこの芽に遭遇すると思います。
そして、夜には春の味覚をテンプラで、どうぞ。
04-02(月) 花桃(はなもも)
 境内の桜も開花し、時同じく花桃の花も満開に。
園芸品種の八重咲きの花を咲かせるものを花桃と言うようです。
はっきりした紅色の花で、暖かみを感じます。
ちなみに桃と名前が付いていますが、残念ながら桃の
実はなりません。
また桃の花色から、桃色と言う色名が生まれました。
花言葉は、気立ての良さ(まるで私のような花言葉です・・・ウソ〜〜〜)です。
04-03(火) 姫踊子草(ひめおどりこそう)
 春の陽だまりに、群生を作り咲いています。
雑草ですが、集まって咲く花は人々を魅了します。
花は、ピンク色で「仏の座」に良く似ています。
葉は、しわが目立ちシソ科の特徴を良く現しています。
明治時代に東京で見つかった帰化植物で、やわらかい土地を好みます。
この群落を見つけると、思わず声の出てしまう私です。
04-04(水) 空豆(そらまめ)
 一年中アルコールはビールの方も、夏はビールだよという方にとっても、枝豆とともに格好のおつまみでは
ないでしょうか?。
地中海沿岸原産で、今の時期白地に黒の目玉が付いたような花を咲かせます。
(そう、鬼太郎の目玉親父のようです。)
実の鞘が空に向って付くことから、この名前があります。
ついでに、あなたは空豆を皮ごと食べますか?。
それとも中身だけ?・・・私は皮ごと派です。
花言葉は、憧れです。
04-05(木) 鈴蘭水仙(すずらんすいせん)
 鈴蘭とも、水仙とも見えるこの花。
品種改良する方も、花の名前を考える方もセンス抜群ですね。
当地でも最近春先に良く見かけるようになりました。
鈴蘭に似た釣鐘の白花が、花茎の先に3〜4輪ずつ
下向きに咲きます。
花の先の緑のワンポイントが愛らしく見えます。
地中海沿岸の原産で、一名を「大待雪草(おおまつゆきそう)」「スノーフレーク」とも言われます。
花言葉は、皆をひきつける魅力・純潔です。
04-06(金) 雲南黄梅(うんなんおうばい)
 一昨年、霊園のフェンス越しに6本植え込みました。
樹形はまだ小さいですが、この木の特徴である枝垂れ状になってきました。
名前の通り、中国雲南地方の原産で、日本へは明治頃に渡来した常緑半つる性の低木です。
春先に咲く「黄梅」よりも、花の色が濃い黄色です。
遠目でも良く目立つ花です。
挿し木、挿し芽でも増えるのが魅力の花です。
04-07(土) 黒文字(くろもじ)
茶道の心得のある方は、ご存知だと思います。
お抹茶を戴くときに、お菓子とともにこの木が楊枝に
使われることがあります。
本州以南の低山に分布する落葉低木です。
新葉が出ると同時に、枝先に黄色の小さ〜〜〜い花
が開花します。
若枝から精油をとって香料にするほか、香りが良いので楊枝の材料に使われます。
04-08(日) チューリップ
 まず日本人でこの花の名前を、知らない人はいないと思います。多くの人に知られ、愛されている代表的な春の花です。
16世紀以降ヨーロッパで改良され、多くの品種が作出されて今日に至っています。
小輪から大輪・八重咲き・細弁のユリ咲き・枝咲きなどの品種があります。
花色も白・赤・黄色・ピンク・二色等と豊富にあります。
まとまって咲いている風情は、見ごたえがあります。
花言葉は、華美・美しい目・魅惑・恋の告白・博愛・正直・丁重・思いやり・真面目な愛です。
新潟県、富山県の県花に指定されています。
長崎県のハウステンボスで見た、チューリップに感動した記憶があります。
04-09(月) 葉蘭(はらん)

蘭と名前が付いていますが、ゆり科の植物です。
寺の境内にも、大株がいくつかあります。
緑の葉が鮮やかで、目を引き付かせます。
以前は、この葉におにぎりを包んだり、お弁当の仕切りにしたり・・・今はビニールのものになってしまいましたが。
お寿司屋さんでは、カウンターでこの葉の上に握り寿司を出してくれる粋なお店もあります。
花は春今の時期咲かせますが、明日はその花を?。
さて問題です。花はどこに咲くでしょう?。
賢明な方は、すでにお判りだと思います。
04-10(火) 葉蘭(はらん)・花

 今日は、昨日の葉蘭の花を。
葉をかき分けて、根本に花を見つけることが出来ます。
マァ〜〜〜変わった花だこと。
初めて見る方もいるのでは・・・3センチメートルほどの
椀形の花を咲かせています。
花弁は6枚で内側は紫褐色、外側には同色の斑点があります。
王冠をイメージして頂ければ、判りやすいかな?。
根茎を利尿・強心剤にするようです。
04-11(水) 芝桜(しばざくら)

 境内の池周りに咲いています。
北アメリカ東部原産で、別名「花爪草(はなつめくさ)」と言われます。
別名の名前のように、葉は鳥の爪状で密生し、桜に似た花をたくさん咲かせます。
花色は、桃紅・淡紅・淡青・白などがあり、花壇の縁取り、石垣の間などに植え込まれます。
花言葉は、臆病な心です。
04-12(木) フリージア

日本名「浅黄水仙(あさぎすいせん)」
玄関の猫の額ほどの花壇に、家内が植え込みました。
風が吹くと、甘い香りが部屋まで入り込んできます。
南アフリカ原産で、明治末期に日本に渡来。
細い花茎の先の片側に花を咲かせ、すっきりとしたラインが美しい小さな花です。
花言葉は、純潔・潔白・期待・感受性・憧れ・未来への期待です。
04-13(金) 薇(ぜんまい)

自然が残る当地(たんなる田舎ですが)、山には薇、蕨の時期を迎えています。
蕨とともに、こちらもたいへんポピュラーな春の山菜です。
名前の由来は、若芽の先がくるくると巻いて、丸いお金に見えるため「銭巻」と呼ばれたのが語源のようです。
さっそく摘み取り、我が家では干し薇にし、細切りの油揚げと炒め、春の味覚として味わいます。
写真中央の黒いものは、薇の胞子体です。
04-14(土) 耳形天南星
(みみがたてんなんしょう)

 山に入ると突然この花?植物に遭遇します。
日陰地の少々湿り気のある場所に。
出、出、出た〜〜〜あ、と言うくらいびっくりさせられます。
あんまり気持ち良い、遭遇ではないですね。
花が耳たぶのように見えることから、名前があります。
田舎の寺の我が家の周りには、結構見かけます。
子供達はこれを見つけると、「あ、いた」と賑やかに
騒ぎ回っています。
花言葉は、永遠の愛・意外な思いです。
この花を持って永遠の愛を誓ったら、間違いなく気味悪がれ愛は破滅すると思いますが???。
04-15(日) 浦島草(うらしまそう)

 昨日に続き、サトイモ科テンナンショウ属の植物を。
寺の境内の林下の湿地帯に一群落を作っています。
こちらも個人的にあまり遭遇したくない植物?花です。
昨日の耳形天南星と同様の科、属ですが、茎の長さはこちらの方が小ぶりです。
花形は良く似ていますが、今日の浦島草は細長い花穂を持ち、その花穂を浦島太郎の釣り竿に見立て名前が付いたようです。
ちなみに、花はたくさんありますが、残念ながら、浦島太郎は寺にはいません。あしからず。