花ごよみ 平成17年 6月 上旬
01(水) ピラカンサス
棘のある常緑低木です。
晩秋から冬に真っ赤な実を枝にびっしり付けるイメージが強烈ですが、花咲く今の時期雪が降り積もったように、これまたびっしりと白い花を付けています。
星型の花で、耐寒性、耐暑性の強い丈夫な木です。
花言葉は、傷つけないでです。
02(木) 車輪梅(しゃりんばい)
秋に黒紫の実を付ける車輪梅です。
葉の形を見ると、丸葉車輪梅と思うのですが?。
一名を花木斛(はなもっこく)といい、葉は丸型で光沢があります。
花は梅の花に類似し、枝は輪状に伸ばします。
03(金) 柚子(ゆず)
寺にある柑橘類も今が花の見頃。
柑橘類の中でも、一番耐寒性があると言われています。
2cmほどの白色の花を葉の脇や枝先に付けます。
花びらは5枚で、花蕊(かしん)は、黄色がかっています。
冬に黄色の実を付けますが、冬至の日に柚子湯に入る・・・
皆さんご存知ですよね。
花言葉は、健康美です。
04(土) カラー
お檀家さんが、春の彼岸が終わり持ってきてくれました。
そこで初めて、湿地性と畑地性の2種類あること知りました。
半日陰地に植え込み、今開花しました。
南アフリカ原産で、日本には江戸末期渡来、里芋科に属し、別名和蘭海宇(オランダカイウ)・・・
海を渡ってきた芋ということか?。
花言葉は、色により分けられ、黄花は壮大な美、紫花は夢見る美しさ、白花は愛情・乙女の清らかさです。
05(日) 栴檀(せんだん)

鳥が実をついばみ、鳥を媒介にして木が繁殖するようです。
木の成長は早く、大木になります。
木の高いところに花を付け、葉の脇から淡紫色のプロペラ状のちょうど竹トンボのような花を多く付けます。
花びらは5枚でまとまった花房を作ります。
冬の時期、タマゴ形の黄褐色の果実を付け、それが鳥の餌となり木の誕生があるんですね。
06(月) 匂い棕櫚蘭(においしゅろらん)

いかにも南国に植えられる木の風体です。
そのはず、ニュージーランド原産も高木の木です。
耐寒性にも優れ、寺の参道を出たお店屋さんの畑に
植えられて白い穂状の花を咲かせています。
葉の先端は尖り、花も地味で、高木のため花の時期見逃してしまうおそれがあります。
名前の通り、近くを歩くと良い香りが漂っています。
07(火) 冬珊瑚(ふゆさんご)

中近東及び地中海地方原産の常緑低木です。
冬に赤く熟す果実が鈴なりに付き、長く鑑賞できます。
実が目立つ分、花は地味に咲いています。
花期は長く、5〜10月まで咲き、茄子(なす)に似た
釣鐘状の白色の花を、下向きに咲かせます。
花言葉は、神秘的です。
08(水) 雪ノ下(ゆきのした)
寺のやや湿り気のあるところに咲いています。
茎が細く、風に煽られ、雨に打たれれば垂れ下がる、
か細くひっそりと、静かに花を咲かせます。
花は5弁で下の2枚が大きく、上の3枚は薄紅色で濃い赤紫の点があります。
古来この葉を火傷の薬として使い、あぶって患部に当てると効果があるようです。
また、葉はテンプラにすると美味のようですが、私はまだ食したことありません。
花言葉は、愛情・好感・軽口・無駄・切実な愛です。
09(木) 夏蜜柑(なつみかん)
今の時期、境内の柑橘類の花が多く咲きます。
酢橘(すだち)、柚子(ゆず)そしてこの夏蜜柑と。
しかし、いずれも花の形状は良く似ています。
どれも5弁の白い花で、花は余り観賞価値がありません。
山口県の県花に指定されています。
10(金) 定家葛(ていかかずら)
境内の杉に絡みつき花を咲かせている、定花葛です。
艶のある葉を持ち、花型は下部が筒状で、上部が大きくプロペラ状に5弁の花を咲かせます。
花色は、白い色気ですがやがて黄色くなります。
別名マサキノカズラといいますが、鎌倉時代前期の歌人藤原定家の墓からこの花が咲き、墓を埋め尽くしたことからそれ以降定家葛と言われるようになったようです。
花言葉は、優雅です。
11(土) 時計草(とけいそう)

実は当初、昨日の時の記念日にと考えていました。が、歳は取りたくない物です。
すっかり忘れてしまいました。
幾何学的な印象的な花を咲かせます。
ブラジル原産で、1,730年頃に渡来したようです。
蔓性の植物で、巻き髭によってよじ登ります。
蕾をたくさん付け、次々に花を咲かせます。
時計草・・・命名者に座布団3枚ですね。
花言葉は、宗教・信仰・宗教的情熱・聖なる愛・信心です。
12(日) 山法師(やまぼうし)

寺の境内に植えられている山法師です。
しかし、道路を車で走り山に自然に自生する花姿、風情があります。
4枚の花びらが花に見えますが、中央部にある緑色の部分が花です。
名前の由来は、中央の丸い花穂を坊主頭に、4枚の白い花びらを白い頭巾に見立て、比叡山延暦寺の「山法師」になぞられたようです。
私も比叡山に長くいましたが、山法師と言われた時期があったんですね。?。
秋に赤く熟した実を付けますが、甘味があり食すこと出来ます。
花言葉は、率直です。
13(月) 小判草(こばんそう)
寺の境内に咲く?、この小判草檀家さんの犬が掘り当てました。
嘘です。失礼致しました。
合わせて、当寺には小判はなく、小銭が少々。
非常にユニークな植物です。緑色の花は、徐々に名前の通り、茶色の黄金色に変わっていきます。
この一粒一粒が、本当の小判だったら・・・。
ハァッ、夢が醒めてしまいました。残念。
花言葉は、興奮・白熱した議論です。
14(火) 姫小判草(ひめこばんそう)

昨日の小判草よりも小ぶりな、姫小判草です。
草地の中に咲き、非常にはびこります。
風が吹くと、カサカサ音を立てる事から、一名「鈴萱」という名前があります。
悲しいかな、草刈の時に刈られてしまう運命です。
刈られたこの花は、生気が抜け物悲しさがあります。
小判草が小判に対し、こちらは小銭でしょうか?。
当寺には、小銭の方が多いです。寂しい限りです。
15(水) 柿(かき)


秋の実が非常に目立ちますが、今の時期花を咲かせる柿です。
花は淡い黄色で、多くは葉に隠れて、あまり目立ちません。
梅雨に入り、この花も地面に落下します。
当寺に北海道出身のお檀家さんがあり、秋に仏事があり、北海道から来た親族が、初めて柿の実っているのを見たと感激していたのを記憶しています。
北海道では、まず柿の木を見かける事はないそうです。
花言葉は、恵み・優美・自然美です。