花ごよみ 平成17年 3月 下旬
16(水) 山茱萸(さんしゅゆ)
枝先に黄色のまとまった花を付け咲いています。
花の後、緑の葉が出てきます。
木全体が早春の光を浴びて黄金色に輝く事から、
一名「春黄金花」(はるこがねばな)、また秋に赤い実を
付ける事から、「秋珊瑚」(あきさんご)の別名があります。
この花を植えようと考えている貴方、土層が深く、湿度を保ちやすい西日を避けた場所が適地です。
17(木) 鈴蘭水仙(すずらんすいせん)
今日から春の彼岸の入り、日に日に暖かさが増していきます。
桜の開花予報は27日頃のようですが・・・?
今日の花、球根類の花は突如出現してきます。
この花も寺の境内にありますが、「なんだ水仙か」が第一印象
いざ開花すると、「何これ誰が植えたの」に・・・母が植えたようです。鈴蘭の花に似ていますが、花弁の縁にある緑が特徴的です。地中海沿岸の原産で、別名スノーフレークの一名があります。
花言葉は、皆をひきつける魅力です。
私も花言葉のような、人材になりたいものです。
18(金) 猫柳(ねこやなぎ)
猫柳、・・・いつの状態が満開なのか私にはわかりません。
それ以前に、これも花というのでしょうか。
名前の如く、花に触ると猫の毛の感触があり、
柔らかく、温かみがあります。
花の芽が膨らみ始めると、先端が北の方角を向くため、春には磁石の役目をするようです。(ふーーん。)
花言葉は、率直・自由・気ままです。
19(土) 花韮(はなにら)
寺の槙塀の足元に、星形の小さな花が咲いています。
花色は青みがかった白色です。
葉の形が韮に似て、そして葉茎をちぎると確かに韮に
似た香りがします。
まとまって咲く花は、控えめな可愛らしさがあります。
花言葉は、悲しみ・悲しい別れ・耐える愛です。
20(日) 豊後梅(ぶんごうめ)
梅にも数多くの品種がありますが、過日寺の参道にこの梅を買い求め植えてみました。
最近富に花、木に興味を持ち、参道の入り口付近に「ヒマラヤ雪ノ下」「つわぶき」をまた今日「柊南天」を植え込みました。
花の咲く寺目指し奮闘中です。
今日の花ごよみ豊後梅は名前の如く、大分県の県花・県木に指定されています。
21(月) イオノプシディウム

庭の一角に、薄青色の小花を多くつけた花が咲いています。
ポルトガル原産で、こぼれ種で徐々に咲く範囲を広げ、葉はハート型で、香りも良く早春の庭にアクセントを付けて今を盛りと咲き乱れています。
22(火) 立犬の陰嚢(たちいぬのふぐり)

2月19日掲載の「大犬の陰嚢」(おおいぬのふぐり)に
青紫の花の色気も似ていますが、花は小さく開きも弱く
ひっそりと咲いています。
明治時代にヨーロッパから渡来し全国的に勢力を広げていきました。葉に隠れるように咲くため、「大犬の陰嚢」ほど目立たない花です。
右上に見にくいですが、青く見えるのが大犬の陰嚢です。
花の大きさを比較して見て下さい。
23(水) ゴールデンクラッカー

また時期はずれの菊が咲いているなあ〜、が
第一印象。
しかし近づくと菊でもなし、調べるとこの名前が判明
しました。
南アフリカ原産で、日本へはごく最近渡来したようです。
花は見ての通り、タンポポの花びらを小さくしてギュッと
集めた感じの花です。
葉は、松葉を想像して下さい。松葉は痛さがありますが、これはフワフワ感があります。
常緑低木ですが、見た目通りキク科の植物です。
24(木) 寒緋桜(かんひざくら)
寺の境内には、先人の残してくれた花の咲く木々が豊富にあります。
今日の花もその一つです。
雨上がりに撮影しましたので雫があるのはご愛敬で。
染井吉野の開花に先駆け、咲き誇る寒緋桜です。
花の色気は、濃いピンクで下向きに花を咲かせます。
元々、緋寒桜(ひかんざくら)の名前だったようですが、
異種の彼岸桜(ひがんざくら)との混同を避けるため、
寒緋桜の名称になった裏話があります。
明日も先人の植えてくれた、え、この花もあったのという木の花を。
25(金) 土佐水木(とさみずき)
花を求め、境内を何気なく散策していると、この花が
目に留まりました。寺にも色々な花があるもんだと一人感心しきり。花は薄い黄色で垂れ下がり多くの花を付けています。
自生しているのは、土佐(高知県)の蛇紋岩地帯のみですが、現在全国的に植栽されています。
花言葉は、清楚です。
しかし、早春に咲く花は何故か黄色が多いように感じます。
長い冬を過ぎ、黄色の色は春の暖かさを運んでくる使者のようです。
26(土) 耳形天南星(みみがたてんなんしょう)
この花?植物?をリンクしている方に送信したところ、
花はどれですかとお尋ねがあり・・・う〜〜〜ん
私も解りません。寺の林下に咲いています。
暗がりの湿気のある場所で出会うと思わず声が出てしまいます。
「わーあ、何これ」が第一声です。
あまり気持の良い出会いではありません。
この先春にはこの花に似た、「ウラシマソウ」「マムシグサ」田舎の寺ならではの花?植物?が姿を現してきます。
27(日) 三椏(みつまた)
花の名前は、枝が必ず三本に分かれて出るので
三椏。
(なるほど・・・。)
中国原産で、日本には室町時代に渡来し、樹皮に繊維質が多く含まれ、紙幣や株券の用紙に使われます。
では、私も紙幣の製造を・・・冗談です。
花は、枝先にまとまり丸い花房を、蜂の巣が下がったような形で咲き、甘い芳香を漂わせています。
花言葉は、永遠の愛・意外な思いです。
28(月) 空豆(そらまめ)
当地の桜の開花も、あとわずか。
畑にも春の息吹が感じられます。お好きな方もいらっしゃると思いますが、空豆の花です。
夏の暑い時期、硬い皮に包まれ収穫され、実を取り出し茹でてもちろんビールのおつまみにもってこいの一品です。
空豆・・・私も好きです。傍らにビールを置いて。
花言葉は、憧れです。
29(火) 燈台草(とうだいぐさ)
田んぼの土手に、一群で咲くこの花があります。
しかしこれも、どれが花ですか。と聞かれると「さーあ」と
答えてしまう私です。
葉も中央の花も黄緑色。ちなみに名前の燈台は、海にある燈台ではなく、昔油を入れて明かりをともした灯火の台に似ているためのようです。
茎や葉を傷つけると、白い乳液が出ますが触らないように、有毒でかぶれる虞(おそれ)があります。
30(水) 木五倍子(きぶし)

山裾に、葡萄(ぶどう)の房を下げたように咲く、
木五倍子(きぶし)の花です。
15センチほどの枝に黄色の小さい花を付け垂れ下がり、木全体に咲いている風情は、壮観の一言です。
当地では、道路を走っていると多く目に留まります。
花言葉は、持ち合わせ・出会いです。
31(木) 白木蓮(はくもくれん)

冬の花のない時期、大きなつぼみを早くから付け、開花を今か今か待っていました。
境内の白木蓮、大きい木で10メートルほどの樹高に、びっしり白い花を咲かせています。
花びらの幅が広く、厚みがあり、花は上向きで閉じたように咲きます。
花言葉は、恩恵・自然愛です。
空の青さが、一層白い花を清楚に見せています。