花ごよみ 平成16年 12月 下旬
16(木) 風船唐綿(ふうせんとうわた)

この木が当寺にあると思いませんでした。
母親いわく、ご近所でこの実を譲り受け、
実が割れ綿毛の付いた種が落ち生育したとの事。
割れた実は、ちょうどアケビを想像してみて下さい。
花は白色で、見逃したのが残念です。
実はトゲトゲで、でも触っても痛くありません。
原産地は、南アフリカです。
花言葉は、花、実それぞれにあり、花が隠された能力・
実がいっぱいの夢です。
17(金) 犬槙(いぬまき)の実

我が千葉県の県木です。
私自身食べることに執着しているのか、
この木にも花が咲くんですね。
雌雄異株のようで、物の本によると、5〜6月に
雄株の木に、黄緑色の目立たない小さい花が
かたまって穂のように付くようです。
花に比べ実の方が目に付きます。
赤紫色の実は甘く、子供たちもおいしそうに
食べていました。
18(土) 紫紺野牡丹(しこんのぼたん)

少し時期を逸した感がありますが、
あまりにも綺麗なので、本日掲載させて戴きました。
当初鉢植の物を買い求め、成長後畑に移し変えました。
ブラジル原産で、非常に鮮やかな紫色で咲いています。
色の濃いこの花は、畑でも一際目立つ存在です。
花言葉は平静です。
19(日) 実葛(さねかずら)

和菓子の「かのこ」を赤く色付けしたものではありません。
田舎にある当寺は、垣根が槙であり、椿の木です。
その槙の木の間に、蔓性の常緑低木があります。
実を見つけ初めて木の存在がわかりますが、
夏から初秋にかけ、黄白色の花を付けるようです。
また、この実の皮をはぎ、つぶし水を加えネバネバした
液体を男性の整髪料に使用したことから、「美男葛」
(びなんかずら)の別名もあります。
花言葉は、好機をつかむ・再会です。
20(月) 背高泡立草(せいたかあわだちそう)

私も写してみました。
11月15日に黄色に咲くこの花を掲載しましたが、
ある方の画像掲示板に、花の終わった状態が投稿され、
すごく新鮮に目に写りましたので、今日掲載に至りました。
花が終われば誰しもあまり目を向けませんが、
冬の寒さに立ち、花の終わりを告げるこの植物に
親近感を覚えます。
21(火) 柚子(ゆず)

11月から実を付けていますが、今日まで温存していたのは、
賢明な方ならお解かりだと思います。
そう、今日は冬至です。昼と夜の長さが一緒。
明日から昼の時間が長くなります。
柚子、香りが良く鍋物、湯豆腐の隠し味に使います。
今日は、皆さんカボチャを食べて、この柚子湯に
入り風流を満喫して下さい。
花は、5〜6月に白色の可憐な花を付けます。
花言葉は、健康美です。
22(水) 夏蜜柑(なつみかん)

悩みます。
冬に実を付けるのに、「夏蜜柑」とはこれ如何に。
皮が厚く、酸味が強く、面倒くさがりの私は、
あまり好きではありません。
江戸時代中期、山口県仙崎(現在の長門市)に漂着した
果実が夏蜜柑の起源。山口県の県花に指定されています。
花は、5月に白色の五弁花を咲かせます。
23(木) アロエ(木立アロエ)

綺麗で豪快な花です。
初夏に咲く「トリトマ」に良く似ています。
アロエの種類は300種ほどあります。
ご存知のように、別名医者いらずと言われ、整腸、胸焼け、
やけどに効能があるようです。
私も話の種、葉の皮をむき食べてみましたが、一口に
「苦い」・・・良薬は苦いということですかね。
花言葉は、健康・信頼・迷信です。
24(金) 小小ん坊(しゃしゃんぼう)

クリスマスイブです。私は母親と二人。
妻は出産のため子供を連れて実家に。
強がりを言えば、寺はクリスマスは関係ない・・・。
横道にそれました。花の乏しいこの時期、
実の掲載が多くなります。
実が付き、初めて花を咲かせる事を知る私です。
この実は、初夏に白色の花を下向きに咲かせるようです。
実は食用になり、甘さとすっぱさの混ざった、
味わいです。おいしいですよ。
25(土) 浮釣木(うきつりぼく)

寒い時期にも関わらず、ブラジル原産の花が咲いています。
釣の浮きに良く似ています。
一般には、アブチロンと呼ばれ、釣鐘状のものから、
花を大きく広げたものと、種類は多いようです。
花の先から出た形から、チロリアンランプと言う、
粋な別名もあります。
花言葉は、憶測・尊敬です。
釣好きの方は、是非お庭にどうぞ。
26(日) 水仙(すいせん)

県歌の歌詞にもある「常春の国 わが千葉県」
とは云え、ようやく冬らしい日々が続きます。
今日の花は、寺の境内に11月13日に開花しました。
そして暮れ押し迫り、今満開の状態です。
寺でもこの花は重宝し、切花として本堂、仏壇に
あげられます。
南房総に行くと、自生水仙の群落地が多くあります。
花言葉は、自己愛・うぬぼれ・神秘・我欲です。
27(月) パイナップル・セージ

今年の暖かさの影響か、庭の花壇の片隅に今だ
咲いています。
花に近づくと微かにパイナップルの匂いがします。
茎が長く、まっすぐに立ち上がらないのが難点です。
天気予報によると、29日頃雪模様の様子。
この花も終わりを告げそうな予感がします。
セージの花言葉を、家庭の幸福・家庭の徳・家庭的です。
28(火) メキシカン・セージ

昨日に続き、セージの花を。
暖冬のせいか、暮れ詰まってもこの花が咲いています。
しかし、この花はいつの時が満開の状態なのか、
少々判りかねます。
メキシコ原産の花で、紫色の花に白色を伴っています。
触ると、フカフカの感触がありますが、昨日の花同様、
倒れるのが難点の花です。
29(水) 樒(しきみ)
普段何気なく見ている、この木。
花が咲くのも知っていましたが、よく見ると綺麗な
花ですね。
寺の仏事にもよく使われ、仏縁の深い樹木です。
一年中常緑ですがすがしい印象を受けます。
葉に傷をつけると、抹香(まっこう)臭い匂いが
するので、寺に良く植えられているのでしょうか・・・?
挿し木で簡単に付き、寺にも日陰地に多くあります。
黄白色の花を咲かせています。
30(木) 千両(せんりょう)
昨日、平年よりも4日早く、初雪が当地にも降りました。
常春の国も寒さで、凍てついています。
予報によると、明日も雪模様です。お〜〜さむ。
野の花に乏しいこの時期、半日陰地の山林内に
一際目を引く赤い実を付けた「千両」があります。
葉は、波状でギザギザがあり、光沢のある緑色です。
明日は、大晦日私も一攫千金を夢見て、ジャンボ宝くじを
買いました。
今日が、「千両」という事は、明日は「OO」です。
31(金) 万両(まんりょう)
とうとう大晦日を迎えました。
この一年皆様にとって、どんな一年でしたか・・・?
昨日の「千両」を上回る、「万両」を掲載致します。
昨日の「千両」に比べ、寺の境内にはこの「万両」の
方が多く目にする事が出来ます。
背丈は、あまり高いものはありませんが、たくさんの
実を付けています。
今年は、柿、蜜柑類をはじめ、なりものが非常に当たり年
だったようです。
来る年も、皆さんにとっても実り多き一年になること
ご祈念致します。
明年も「花ごよみ」を宜しくお願い致します。