花ごよみ 平成16年 11月 下旬
16(火) 桑草(くわくさ)
今日の花・・・枯れた花を掲載したわけではありません。
雑草の伸びた所々に、茶色とも黄土色とも言える
色気で咲いています。
私自身、枯れた花を掲載するのはと思いましたが、
花図鑑を調べ、これが開花の状態と知り、今日の花にしました。
あまり見映えのない、晩秋の寂しさ感じる花です。
17(水) 車輪梅(しゃりんばい)の実
境内の中庭にあり、花期の5月13日に花を掲載致しました。
花は白く名前の如く、梅の花を思い出させます。
初冬の今、黒紫色の実をたくさんつけています。
境内にも、先人の植えた木が多くあり、今の時期その木々は
実を付け、見る者の目を楽しませています。
18(木) 野路菫(のじすみれ)
さて問題です、 今の季節は何でしょう・・・?
だれしも初冬と答えると思います。
しかし、寺の境内に温暖の土地柄か、はたまた異常気象か、
今を盛りとこの花が咲いています。
植物図鑑等どれを見ても3〜4月開花と書かれています。
花の色は、スミレより薄く、花びらに濃い色の線があります。
やはり、開花の時期に花が咲いた方が、「華」がありますね。
(またまたおやじギャグですいません。)
花言葉は、乙女の愛・誠実です。
19(金) 山薄荷(やまはっか)
昨日の花のように、時期はずれのものもあれば、
温暖のお陰で長く花を楽しめる、恵みもあります。
9月30日掲載した薄荷と同種で、山に咲くので山薄荷。
濃い青紫色で、塊を作り咲き誇っています。
薄荷ほど匂いはありません。
ちなみに、薄荷の花言葉は、貞淑・美徳です。
20(土) 青葛藤(あおつづらふじ)の実
実のなるこの時期、新しい発見があります。
これもその一つです。
ある方、http://www.yuri.sakura.ne.jp/~hana/
のお陰でこの実、名前知ることが出来ました。
きれいなHPです。是非訪問してみて下さい。
蔓を長くし、葉は広卵形で、夏に黄白色の細花を付けるようです。藤蔓を使った花器の材料に使われます。
また、木部・根はアルカロイドを含み、生薬名を
木防已(もくぼうい)と言い利尿薬とするそうです。
21(日) 奥紅葉白熊(おくもみじはぐま)
通称タケノコ山に、咲いています。
暗い林下を好むようで、地味に咲いています。
紅葉(もみじ)の葉を大きくした葉に特徴が
あり、花も糸状の白とも、薄い赤とも言える色気
です。
22(月) 亀甲白熊(きっこうはぐま)
山の木が成長し、山陰の方が冬の道路凍結を心配し、
寺の木を伐採してくれました。
そこにこの花が咲き、偶然見つけました。
昨日の花に良く似ていますが、葉の形が、亀の甲羅に
似ることからこの名前があります。
花は小さく、白色の中に赤みを帯びた色気をしています。
明日もこの場所で見つけた花を・・・。
23(火) 高野箒(こうやぼうき)
枝の先に箒のような白い花を付けて咲いています。
草のように見えますが、小低木です。
名の由来は、その昔、真言宗の本山「高野山」でこの木の枝を使い、箒を作ったことからによります。
高野山に大蛇が出現し、空海が竹の箒で大蛇を退治し、
箒に悪霊が移り、それ以後高野山では、竹の箒を使わなく
なったとか・・・?
一度、お参りした事がありますが・・・いまでも竹の箒を
使わないのでしょうか・・・?
24(水) 薬師草(やくしそう)
山の半日陰地に咲き乱れています。
薬師草と名前が付いてますが、薬としての効用は、
ないようです。
茎を切ると白い乳液が出ますが、これが何かの効用に
なるのか・・・?真偽のほどは定かではありません。
私個人の意見では、花の開花する前のつぼみが非常に
かわいく思える花です。
25(木) 石蕗(つわぶき)
境内の躑躅(つつじ)の足元に、レモンイエローで
濃い緑の光沢ある丸い葉が特徴の花が咲いています。
名前の字を見ると、食用のようですが、硬そうですね。
冬から春にかけ、若葉を摘み取り塩茹でにすると
おいしく、また、葉を火であぶり、腫れ物や湿疹に
効能があるようです。
九州名産の「佃煮キャラブキ」はこの石蕗が原料。
花言葉は、よみがえる愛・謙遜・先を見通す能力です。
26(金) 雀瓜(すずめうり)
タケノコ山にこの実がたくさんあります。
夏の暑い盛りに花が咲くんですね。
時節柄忙しさにかまけ、見逃したようです。
白色の五弁の花が咲くようです。
烏瓜(からすうり)のように糸状の美しい花を咲かせるでも
なく、実も1センチほどの小ぶりです。
実を割ると黒い種がびっしり詰まっています。
27(土) 紅花襤褸菊(べにばなぼろぎく)

アフリカ原産の帰化植物。
花は、写真のままで開花の状態です。
花の終わりがけが、襤褸布に似るところからこの
名前があります。
花先が赤味を帯びています。
葉は、ギザギザの浅い形状です。
なぜか、名前の気の毒な花ですね。
いっそうの事、紅花襤褸布にすれば良かったのに・・
28(日) 木瓜(ぼけ)の実

木瓜(ぼけ)・・・自己紹介をしているわけではありません。
木に瓜状の実を付けることからのようです。
でも、木に瓜で何で「ぼけ」ですかね。・・・ウウン
花の開花は3〜4月、花ごよみを始める前の時節です。
春を告げる花として、葉に先立ち紅色の花を付け、
梅・桜と並び親しまれています。
また、実から「ボケ酒」が作られます。
(ボケが直るのか・・・?ボケになるのか・・・?)
花言葉は、熱情・平凡・妖精の輝き・魅感的な恋です。
29(月) 寒蕨(かんわらび)
山のやや湿り気のある場所に咲いて?います。
名前が判らず、偶然町の直売所で植木鉢に植えられ
販売していました。聞くに「寒蕨」と判りました。
店員さんいわく、「山野草で結構売れますよ。」
と話してました。
春の蕨は、食べれますが、これは鑑賞用です。
蕨に、花言葉があるので、やっぱり花なんですね。
蕨の花言葉は、不変の愛です。
30(火) ピラカンサスの実
見事に真っ赤な実を付けています。
5月23日に花を掲載致しました。
白い花も綺麗ですが、枝全体が赤くなる風情は
見ごたえがあります。
日本名は赤い実の方が、ヨーロッパ東南部原産で「常盤山櫨木」
(ときわさんざし)、オレンジ色の方が、中国南西部原産で
「橘擬」(たちばなもどき)と言います。
実を食してみると、スカスカしていますが、甘味があります。