花ごよみ 平成16年 11月 下旬
01(月) 秋桜(こすもす)
薄紅の秋桜が秋の陽の、・・・山口百恵さんの歌に叶わず、
残念ながら今日は生憎の雨模様でした。
秋と言えばこの花を思い出す、風物詩の花です。
メキシコ原産の花で、明治12年に日本に渡来した
ごく新しい花です。
日本の風土に合い名所地も多くあります。
花の色気も多く、色ごとに花言葉があり、
少女の愛情(ピンク)、調和(赤色)、美麗(白色)、
繊細な心(黄色)です。
02(火) 力芝(ちからしば)
長〜い事この花を「エノコログサ」の大きい
種類と思っていましたが、この度名前が判明。
これも花ごよみ掲載の副産物です。
非常に全草が丈夫でなかなか引き抜けませんが、
我が家の子供達は「エノコログサ」同様この花で
じゃれあっています。
03(水) 田舎菊(いなかぎく)
寺の本堂裏山にこの花が集団で咲いています。
名前を見ての通り、この花が咲いていると言う事は、
私の住んでいるところは、田舎なのでしょうか・・・?
茎を抱くように、とがった葉を持ち、たくさんの白色の
花を付けています。
現在我が夷隅町は人口9000人弱過疎の町です。
この花が咲いていてもおかしくはないですね。
04(木) メナモミ
この植物の漢字難しく、登録すると文字バケするため
本日カタカナ表記と致しました。
茎に横向きの白い毛が密集し、大きな葉を付け
枝先に黄色の花を多く咲かせています。
茎は赤みを帯び、左右対称に枝を出し、直立してる
花姿は堂々としています。
05(金) 鎌酸実(がまずみ)
さすがに実りの秋、山にも実をつけた木が所々に
あります。
この木の花は、初夏に枝先に白い花を多く咲かせる
ようですが花は撮り損なってしまいました。
実を食してみましたが酸味が強くおいしいものでは
ありませんでした。
しかし、完熟すると甘味が増すとの事・・・
その時期には、野鳥に食べられてしまうようです。
06(土) 牛繁縷(うしはこべ)
図鑑等を調べると、春先の花のようですが、
平素草刈をする場所のため、お盆以来伸び放題が
幸いしてこの花発見に恵まれました。
花は拡大してあり、1センチほどです。
そして5枚の花びらが、花弁が深いため10枚
にも見えます。
春の七草の一つ「ハコベ」より葉が大きく、
しわが多く波を打っています。
07(日) 木通(あけび)
今日は暦の上では立冬。
温暖な当地も山の木々も少し色づいてきました。
今日は山の実「あけび」です。皆さんもこれを
食べたことがある方もいるのでは・・・?
高いところにあり、裏話をすれば、実は車の屋根に
のぼり写真を撮りました。
4、5月の春先に紫のきれいな花を咲かせるようですが、
花ごよみを始めた当初、上を見る余裕がなく花に
きずかなかったのが事実です。
ちなみに花言葉は、才能です。
08(月) 布袋葵(ほていあおい)
いつもながら花の名前うまく付けますね。
浮きの役目をしている葉柄の部分の形を、
七福神の布袋の腹にたとえて命名。
うまい・・・関心しきり。
母親いわく、昔味噌を入れていた甕にこの
植物を植え込んでいます。
淡い紫色の花は、涼しげと言うよりも、
ちょっと肌寒さを感じます。
花言葉は、恋の悲しみ、動きやすい恋です。
09(火) 鵯上戸(ひよどりじょうご)
時を同じくして、夏から秋にかけ咲く
犬鬼灯(いぬほおずき、9月14日掲載)と花が似るため
秋の実しか撮影出来ませんでした。
花は、犬鬼灯に酷似しナスの花を小さくした
感じです。
そして実は、ミニトマトの更にミニ版です。
この実を「ひよどり」が食べる事から名前が
ありますが、有毒植物なので・・・
食べるひよどりは大丈夫なのでしょうか・・・?
10(水) 野芥子(のげし)
春から晩秋にかけ長く花を咲かせるものは、
どうしても地味めの花ほど足が遠のきます。
花は、春先の方が多く咲くようですが、暖かい土地
では一年中咲いているようです。
身近にある野草で、茎は太くこれを折るとミルク
状の粘る液が出てきます。
11(木) 鬼野芥子(おにのげし)
昨日の野芥子と同じく春先から咲いていますが、
こちらの方が大型で、葉のギザギザも多く、
さわると痛く、荒々しい感じの花です。
花は、野芥子ほど開かず、色気は黄色です。
ヨーロッパ原産で明治時代に渡来した
帰化植物です。
でも、見るからに乱暴そうな花ですね。
12(金) 秋の野芥子(あきののげし)
昨日、一昨日の野芥子と違いこの花は、
秋、今真っ盛りに咲いています。
人の背丈よりも高く、遠目に見ても一際
目立ちます。
花の色気は、黄色と言うよりも薄い黄色、
また濃い白色と言う雰囲気があります。
花は、昼間開き夜には閉じますが、曇りや雨の日には
開かない不思議な花です。
13(土) 晒菜升麻(さらしなしょうま)
エー、何これ、見つけた時の第一声です。
タケノコの時期が終わると、毎年まず足を
踏み入れることがない竹林の山に咲いていました。
コップ等洗うブラシ状で、茎は長く穂先に
鮮やかな白色の花をびっしり付けています。
若葉は煮て、水に晒し食べ、根は解毒、解熱の
漢方薬として使われます。
14(日) 秋の麒麟草(あきのきりんそう)
秋の山野を黄色に彩る野草の一つです。
花は、茎の上部に集まって咲いています。
花の名前は、ベンケイソウ科のキリンソウに似ており、
秋に咲くことからこの名前があります。
花言葉は、予防・安心・幸せな人・用心・要注意です。
また、別名泡立草(あわだちそう)と言いますが、
「あわだちそう」と言えば、私はあの花しか思い
つきませんが・・・
明日は、その花を・・・。
15(月) 背高泡立草(せいたかあわだちそう)
田んぼの休耕田一面にこの花が咲いています。
北アメリカ原産で、明治時代に日本に帰化し、
第二次世界大戦後急速に広まったようです。
繁殖力が強く年々勢力を伸ばしています。
太く背を高くした茎は、木のように堅く、
草刈の際も往生しています。
花粉症の天敵のように言われますが、植物図鑑を
見るに、花粉は重く、風に飛ぶこともなく、ようやく
汚名返上した花です。
花言葉は、生命力です。