花ごよみ 平成16年 10月 上旬
01(金) 柿(かき)
残すところ今年も3ケ月になりました。
10月のスタートは実りの秋の代表「柿」です。
昨年は不作でしたが、今年は当たり年のようで、たわわに実った柿に子供たちは歓声を上げています。
当地夷隅町(いすみまち)は、柿の栽培に力を入れ町の特産物として出荷されます。
奈良県では柿の葉寿司という、この葉にご飯を巻き込んだ有名な食べ物があり、一度食したことがありますが、
葉の臭いが染み込んだ味わいがあったことを記憶しています。
02(土) 盗人萩(ぬすびとはぎ)

林の少々暗いところにこの花が咲いています。
原寸で撮影すると花が判らないため拡大写真を
添付致しました。
花が終わり実が付きその形が盗人の足跡に似ることから
花の名前があるようです。
(気の毒な気がしますが・・・)
花は小さく淡い赤色をしています。
秋の実が動物の体に付き花を根ずかせているようです。
03(日) 萩(はぎ)

草かんむりに秋と書く当に秋の代表花です。
寺の境内に白色と紫色の花が咲き誇っています。
秋の七草の一つで、花は豆形で蝶が羽を広げた趣があります。
宮城県の県花に指定されています。
花言葉は、柔軟な精神・想いです。
04(月) 木立朝鮮朝顔(きだちちょうせんあさがお)

なんとも変わった花ですね。
中南米・インド地方原産なのに朝鮮朝顔とは?
淡い桃色の大柄の花を下向きにして咲いています。
最近当地でもよく見かけ、白色・黄色と色気も
さまざまです。
挿し木で増え成長も早いようですが、寒さには
あまり強くない植物のようです。
05(火) 釣舟草(つりふねそう)

色々な花の咲き方があります。
昨日は花を下に向けて咲く「木立朝鮮朝顔」
今日は茎から帆掛け舟を吊り下げたような花の
咲き方。植物の世界では不思議な生態系があるものですね。
この花は、川のへりの湿った場所に咲いて、
花の色は赤紫色で、集団を作っています。
花言葉は、私に触れないで下さい・安楽です。
06(水) 現の証拠(げんのしょうこ)

霊園の山手の草野に白く小さい花が咲いています。
茎と葉が下痢止めに効き、飲むとすぐ効果が現れるので、
この名があり、また種が祭りの神輿(みこし)の屋根に似るところから「神輿草」の別名もあります。
不思議に東日本には白花が多く、西日本は赤花が多いようです。
花が小さく拡大した写真を添付しました。
花言葉は、心の強さです。
07(木) 花縮砂(はなしゅくしゃ)
背の高い茎を伸ばし、オレンジ色の花を付けたこの花、日本名よりも「ジンジャー」という方が馴染みがあるようです。
インド原産にして、元々は白色だった物を日本に於いて品種改良し、赤色・黄色と色気が増えたようです。
葉は生姜(しょうが)に似て甘い香りがあります。
花言葉は、信頼・豊かな心・無駄な事です。
08(金) 無花果(いちじく)

今が旬のフルーツでしょうか。昨今の健康食ブームでこの
無花果も近頃ではいろんな商品になって目にすることがで
きるようです。ドライフルーツやワインにジャムなど。
『無花果』と書くのは、一見花が咲かずに実をつけるよ
うに見えるからだとか。実際には花は実の中で無数に咲
いており、それらが小果となって発育しておなじみのい
ちじくの実となるそうです。
実際に見てみたもののどれが花なのか?です。無花果と
はよく名付けたものですね。
09(土) たらの木

緑の山の中に遠目でも判る、白色の花を空に向け、
花が咲いています。
私流に言うと春の山菜の王様「たらの木」です。
春先の新芽を採り、テンプラ・和え物にしていただきます。
しかし、木の幹・芽・葉に鋭い棘(とげ)があり、
摘み採りに苦労します。が、野趣に富んだ春の香りは、
苦労を忘れるほどの味わいがあります。
ちなみに、魚の鱈(たら)と区別するべくこの名前が
あるようです。
10(日) 虎杖(いたどり)

根茎を鎮痛剤に使い、「痛みを取る」が名前の由来の
「いたどり」が山野に大きな葉と小さな白色の花を
たくさん付けて咲いています。
当地ではこの若芽をスカンポと言いますが、皆さんの
土地では何といいますか・・・?
たけのこ状の若芽の薄皮を取りかじると、口に心地よい
酸味が広がります。
ただシュウ酸を多く含むのであまり食べ過ぎないように
して下さい。
明日からは刈り取った後の田んぼの花を。
11(月) 面高(おもだか)

稲刈りの終わった田んぼの中に、3枚の白い花、
中央に黄色の玉状の雄花を付けた花が咲いています。
葉は見方によれば、人の顔のようにも見え、矢じり
の形をしています。
霊園を開設する前は敷地も田んぼでしたが、記憶するに
花が咲くこと自体思い出せません。
花言葉は、高潔・秘めたる慕情です。
12(火) 小菜葱(こなぎ)

やはり今日も田んぼに咲いてた花を。
ミズアオイ科に属し古名を菜葱(なぎ)と言い、
花が小さいので「小菜葱」と言うそうです。
葉は艶があり先の尖った大きい作りです。
花は写真で見るようにあまり大きく開花せず、
青紫色の花色です。
そして悲しいかな一日花のようです。
13(水) 高三郎(たかさぶろう)

また本日も田んぼの花を。でもこの花は畦(あぜ)
に咲いていました・・・・言い訳ですいません。
ごく古いキク科の花であまり目立たない地味な花です。
茎は赤みがあり、この茎を切ると切り口が酸化し、
どす黒くなります。
花は中央に緑白色の筒状花がびっしり詰まっています。
武士のような花の名前ですが、その昔切り口の黒い汁で
字を書いたのが「高三郎」という名の人でこの名前が
あるようです。
14(木) 疣草(いぼくさ)

三度あることは四度あると言うことわざがありますが、
・・・(ありませんよね。)
四日続きの田んぼの花を・・・
全体的に柔らかい感じの花で、紅紫色をおび淡い
緑色です。中央にいくほど色が薄くなります。
茎は長く下部を地面に這わせ、上部は立ち上がります。
一日花で午後にはしぼんでしまいます。
葉の汁をつけると疣がとれる事からこの名前が
あるようです。

(確かめたわけではありませんが。)

15(金) 苦木(くさぎ)の実
今日は山に息づく花の実を。
8月10日に花を掲載しましたが、秋になり瑠璃色の綺麗な実をたくさんつけました。
赤く見えるのは花後に残ったままの「ガク片」で、
包まれるように丸型の実をつけます。
花も綺麗でしたが、実も山では一際目立ちます。
花を掲載した時は、花言葉判りませんでしたが、
判明運命・治癒です。