花ごよみ 平成16年 6月 下旬
16(水) 金瘡草(きらんそう)
この花もきっと毎年咲いていたのでしょうが、気づかれずにいた植物です。ぱっと見た感じ花の色が紫なので、スミレかな?と思ってよく見ると名前のわからない植物で、あれこれ調べ“金瘡草”ということがわかりました。別名を地獄の釜の蓋というらしく、薬効があるので地獄に蓋をして病人を寄せないということからの由来であるとか。
17(木) 栗の花
山の平地に言葉では表現しにくい臭いを発し、淡い黄色の長い房を付けた栗の木です。長い花が雄花で、雄花の付け根に豆粒ほどの雌花を付けています。秋にトゲトゲのイガに包まれた栗の実を拾うのを子供たちは心待ちにしています。
栗を食べたことはあっても、花を見たことのある人は意外と少ないのではないでしょうか・・・?
花言葉はまごころです。
18(金) 南天の花
境内の数箇所にわたって南天の花が咲いています。今まで南天に赤い実を付けるのは知っていましたが、花が咲くとは知りませんでした。名前のごとく、難を転ずるといういわれで家の鬼門の方角に植えられるそうです。花言葉は私の愛は増すばかりです。
19(土) 立葵(たちあおい)
長く背の高い一本の茎をもち、その茎に多くの花を付け迫力のある姿を見せている花です。写真手前から薄いピンク、紅がかった赤、白色です。
花言葉は威厳に満ちた愛です。
20(日) 南瓜(かぼちゃ)の花
地面を這うように咲く南瓜の花です。ご存知のように16世紀にカンボジアから伝来し、この名前があります。茄子と同様に夏野菜の代表選手で、煮付け、天ぷら、味噌汁の具として暑い盛りを間近にし、食卓に上る回数も増えます。
21(月) 梔子(くちなし)
香ってきそうな感じがしませんか?香りのよい花として有名な梔子です。純白の花と光沢のある緑の葉がとても綺麗です。名前の由来は、実が熟しても開かないことから付けられたそうです。恥ずかしながら、私は年末によく出回るきんとんの色付けに使われる乾燥した実しか見たことがありません。今年は実物を見てみようかと思っています。
花言葉は楽しい日々です。
22(火) 谷空木(たにうつぎ)
筍の時期が過ぎると山に入ることがあまりなくなりますが、花を求めて山に入ると緑の中に薄紅色の花が点在していました。植物図鑑を調べ“谷空木”と判明。山でも植物の生活が営まれているんだなぁ〜と感じ入りました。明日も山で見つけためったに見ないであろう植物を掲載の予定です。
23(水) 猪独活(ししうど)
何これ?面白い植物だなぁ、と思わず写真に収めました。打ち上げ花火が散ったようなは迫力のある植物です。調べますと、猪独活というらしく独活に似ているものの大ぶりで堅いため、人よりイノシシが食べるのにふさわしいと見立てられ“猪独活”と付けられたそうです。
日本では苦味が強いせいか、あまり食されないとか。しかし、ヨーロッパでは柔らかく煮て砂糖漬けにしたものが、アンジェリカと呼ばれケーキを彩る材料として利用されているらしいです。
24(木) 合歓木(ねむのき)
寺の参道の岩の上の高いところに合歓木が自生しており、明るい桃色の花をたくさん咲かせています。何せ高いところなので、写真を撮るのに苦労しました。あまり、高いところ得意ではないので・・・。こんなに大きな木が育っていたのに気づかなかったのは、他の木が成長しすぎて見える位置になかったようです。去年の秋、生い茂った木を伐採したお陰で、見れるようになったのでしょう。葉が茂って暗くなった参道からではとても今日のような綺麗に花を咲かせている合歓木はお目見えしていなかったでしょう。ただ、空をおもいっきり見上げないと、見えないって言うのも残念な話です。それぐらい高いところにあるのです。
25(金) フェイジョア
霊園の駐車場の高台に咲く、アジサイの側に南米原産の熱帯果樹フェイジョアの木がありました。日毎色濃くなってゆく紫陽花の色具合を見に行きましたら偶然発見してしまいました。今日までこの木があることすら全く知りませんでした。白い花びらの中に赤い合歓木の花を置いた様な独特な花です。母親に尋ねるもいつからその場所にあるのかもわからない始末です。果樹ということなのでこれからどんな実をつけるのか楽しみです。
26(土) 捩花(ねじばな)
この花も毎年境内の日当たりの良い芝生地ににょきにょき顔を出すのは知っていましたが、名前は知らずにいました。
細長い茎にピンク色の小花をらせん状に咲かせているので、この様な名前がついたとか。
他の雑草と違ってなんとなく刈り取るのが惜しい感じのする花です。写真がいまいちですが、この“捩花”おわかり頂けますかねぇ・・・?
27(日) 鋸草(のこぎりそう)
庭の片隅に薄紅色の花を沢山付けた“鋸草”が自生しています。非常に細かい花ですが、そこの場所だけ明るく鮮やかに彩られています。葉の形状が鋸の刃のようなところから、この名前が付いたのでしょうか・・・?
28(月) 紫苦菜(むらさきにがな)
山に草刈に出かけ草刈機は勿論、最近はデジタルカメラも必要な携行品になりました。ふと見ると茎の長い紫の花?を発見図鑑を調べ名前が判りました。写真の腕が悪く判り辛いですが、山深く息づく植物の力強さを感じました。
29(火) 鳥足升麻(とりあししょうま)
山の斜面緑の中に、一際白く枝分かれし小さい花を付ける鳥足升麻が幾つか咲いています。図鑑によるとこの花は、ユキノシタ科。広辞苑によると地方的な変異があるとの事。明日はこの花に非常によく似た花(名前は明日)こちらはバラ科。私自身判り兼ねますが皆様方で比較して見て下さい。
30(水) 山吹升麻(やまぶきしょうま)
昨日掲載した鳥足升麻(とりあししょうま)と、酷似した花ですがこの花はバラ科との事。小葉がヤマブキの花に似てることからこの名前があるようです。つくづく同じ時期に同じ山に同系の花が咲く植物界の不思議を垣間見ました。なおこの花の方がやや高い場所に咲いています。