「仏名会」 (ぶつみょうえ)
 
 わが国では、宝亀五年(774)に始められたという伝統行事です。
おもに朝廷で行われ、のち平安期に入って寺院で行われたといわれるだけに、宗派仏教的な色彩が薄く、現在伝えるのは、有名寺院か、民間にこの信仰が伝播した地方に多いようです。
毎年十二月中旬、日を決めて、過去現在未来の三世の諸仏の名号を唱えて、自分達の罪業を懺悔する行事です。
歳末にあたって、一年の罪を思い浮かべ、これを仏に懺悔して、新たな年を迎えようというしきたりです。