その他の環境整備【339】
ベッドマットのズレと事故
〜家具ベッドの注意点と対策〜
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転倒事故の多くが居室、しかもベッドサイドでより多いという事実は多くの研究結果で
明らかにされています。
hcrjapan.org/hcrnews/pdf/2008_02/p2.pdf
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_2_6.html
ベッド脇における転倒は「本人」や「介護者」の不注意がクローズアップされがちですが、
個人的には『環境整備で多くの事故が防げる』と考えています。
(過去の自身の特集記事(@特集掲載 A特集掲載 B特集掲載)
例えば介助バーの設置(介助バーがなければ椅子を固定)や、車いすブレーキの整備
などですが、ベッドのマットレスが原因となることも少なからずあるようです。
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↑一般家庭でよくつかわれる家具調ベッド(モーターなし)です。
これは足元の角の部分を撮影したものです。
↑このマットの角部分で立ったり座ったり繰り返していると、
座った瞬間に後方に微妙なズレがおこり、徐々に下の角が見えてくることがあります。
この見えるエリアが広がりすぎると、ベッドマットに腰かけている際に深く座れずに
滑って床に転倒することがあります。
同時に立ち上り時に足を十分引くことができずバランスを失う原因にもなります。
先日在宅にて、この角に胸をぶつけて肋骨骨折や顔面を強打したという報告を受けて
改めて調査・聞き取りを行いました。
原因はマットレスのズレと判断したため、ズレないようマット下に滑り止めを敷くという
ことも考えましたが、今回は「もっと確実な別手段」を考えました。
↑このベットマットとベッドの隙間に「何か」を加工したいと思います。
(b^ー゜)
その「何か」とは何でしょう??
なるべく単純で、安価、簡単、そして丈夫な加工とは??
↑用意したのは「棚受け金具×1個」。
これだけで解決を図りたいと思います。
↑ご本人、ご家族の許可を得て、ベットの下板にネジ込んで固定します。
↑完成です。下板の端にぴったりと合わせました。
↑でも・・・この場合、微妙な角が多少残りました。
「この角もちょっと怖い」というご家族のご要望で再度やり直しました。
↑先ほどより、もう少し内側へと位置を変更してあります。
↑マットを置くと、このような感じになります。
この画像だけを見ると、何となく違和感があるのですが・・・。
↑表側は気になる角が、完全にすっきりと消えました♪
その後、問題なく半年以上この状態で使われています。
↑ベッドメイキング時に棚受け金具の角でケガをする可能性があるため、
ビニールでとりあえず覆っておきました。
できればゴムキャップなど適当なものがあればよいかと思います。
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リハビリシステム研究所
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