その他の環境整備【287】
訪問整備
〜在宅での即時環境整備〜
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通所を利用している方が転んだとの報告を受けました。
事情を聴くと夜中にトイレに行こうとして近くの椅子を掴んだら、
回転する椅子なので「くるっ」と回ってしまい、慌ててベッドの手すりを掴んだら
「すぽっ」と抜けてしまい、そのまま転んでしまったとのことでした。
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・・・以上の報告を受けて一人暮らしの方なので、緊急対策が必要と考えて
当日中に自宅に伺いました。(担当ではありませんが気になる話の内容が多かったので)
<気になった内容>
●触ると回転する椅子とは?
●引っ張ると抜けるベッド柵とは??
↑到着時の部屋の状態・・・
色々と改善すべきことがありそうです。。
手前にあるのが問題の「回る椅子」です。触ると簡単にクルクル回りました。
↑ベッド柵(?)については布団が落ちない目的でつくられた製品でした。
そのためちょっと引っ張るだけで「するっ」と抜けてしまいます。
また、柵の位置も足元にあるため起き上がる時に足をおおきく上げないと
足を下に降ろせずに不自由している様子でした。
↑ベッドも高く、今にも滑り落ちてしまいそうな感じです。
足台を置くのは足が引っかかってしまうので嫌だそうです。
このタイプのベッドは足を切ることもできません。
・・・つまり、いつ転んでもおかしくない環境でした。
このままでは今夜転ぶことだってありえます。
早急に何とかする必要があります。
ご本人ご了承の上で「環境整備」に早速取り掛かります。
↑まず、掛け布団を全部おろします。
↑次に敷布団(マット)を取ると畳(たたみ)が現れました。
↑この畳を取り外します。
結構重かったので、この後別の安全な場所に移動しました。
↑敷布団を元に戻します。ベッド柵も上の位置に移動しました。
@・・・寝返り〜起き上がり動作を改善
↑畳をはめる段があるためベッド柵は安定して抜けなくなりました。
A・・・抜け落ちの危険性を回避
↑畳1枚分低くなっただけですが、臀部を前に思い切りずらさなくても
両足がぴったり床につくようになりました。
B・・・滑落の危険性を回避
↑最後に回転椅子の動きを制止しておきました。
これでも多少首を振るのですが、そのくらいが有難いとのことでした。
C・・・椅子回転の危険性を回避
その後は転倒することもなく安全に暮らしているご様子です。
【ここがポイント】
( ̄▽ ̄)ノ″
その日、その場で何ができるか
その時、その場であるものでどれだけ対処できるかがプロの腕の見せ所です。
いきなりパンフレットを広げるのも良いですが、リース品が届くまでが問題です。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所