〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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その他の環境整備【268】


   足装具のベルト外し

      〜ベルト要・不要の判断〜


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足が麻痺している時に使う、短下肢装具(SLB・AFO)の特集になります、
今回はプラスチック装具の「上ベルトを意図的に取り外した」という話題です。
麻痺した時に処方された装具も、回復過程や使用目的によって形態を変える
(改造/手を加える)ことも環境整備の一手段になることがあります。


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【はじめに】
<専門家の方へ>
装具を使われる方の身体状態は様々です。以下の内容を十分に理解せずに
勝手にベルトを取り外して、ご利用者との信頼関係を損ねることにならないよう
十分に配慮しましょう。(評価⇒検証⇒合意⇒実施)
<ご使用中の方へ>
内容は参考程度に、経験豊かな理学療法士・義肢装具に必ず相談しましょう。




↑比較的、膝の支持性があり、足部背屈(つま先上げ)が困難な方の装具です。
初回評価時に膝の支持性を更に向上させることと、足幅を広げて歩行スピードを
上げる目的で一番上の広いベルトは使わない歩行トレーニングを続けてきました。

一番上のベルトを外せば、つま先上がり方向は動きがフリーとなり、
良側の足を前に振り出しやすくなります。同時に足関節可動域向上につながります。
(膝の力が弱い方は歩行時に膝折れをおこしやすくなり危険です。ご注意下さい。)

次第に慣れてきて、日常生活(屋内・屋外)で一切ベルトを使わなくてもすむように
なりました。
今度はベルトがズボンの脱ぎ履き時に邪魔になるようになったそうです。
そこで取り外しをご提案し、合意を得て実施することになりました。





↑取り外し作業自体はそれ程難しくはありません。
マイナスドライバーを差し込み捻って、無理やり外します。
この時に注意していても滑って手を怪我することがあります。
過去何度も「流血⇒絆創膏」コースを経験しましたので、必ず「軍手」を着用
することを強くおすすめします。





↑簡単に外れることは稀です。殆ど金属が残ります。
ラジオペンチのカットする部分などを使って、切り取ると何とか外せます。
●外した後は、必ずプラスチック内側の「バリ」を綺麗に処理しましょう。





↑こんな感じです。ベルトは一応とっておきましょう。
金具(カシメ)があれば後から再度取り付けることができます。





↑外した金具(カシメ)。これはもう使えないので処分します。


●その後、ご本人も満足して毎日使われています。
すっきりして楽になり、更に歩きやすくなったとのことです。

※余分なプラスチック部分を落とす特集もそのうち行うかも知れません。





                                   (介護型リハビリシステム研究所)
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