〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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その他の環境整備【251】


      靴の調整

  〜片側のつま先がかりへの対応法〜


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麻痺などで片方の足の振り出しが十分に行えず、つま先が床をこすることがあります。
リハビリでは麻痺した足の筋力強化や歩行パターン訓練などを行うことが多いですが、
訓練室では上手に歩けても、一歩外に出ると、歩き方だけを意識するわけにはいかず
「つま先がかり」がどうしても出てしまいがちです。

その場合の解決策(環境調整)として、麻痺した足とは反対の足の靴底を少し高めに
すると軽減されることがあります。

今回はそのようなケースへの対応を試みました。

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↑右足のつま先が引っかかる傾向のある方です。

そのため、靴のつま先に穴が開いて、2ヶ月に1度は靴を新調しているそうです。
評価時にその訴えを聞いて何とかしたいと考えました。





↑靴底の状態を撮影させていただきました。





この靴は、履き始めて1週間くらいらしいのですが・・・





↑もう少し削れてきています。普段、1時間半くらい散歩をするそうです。





穴の開いていない靴が残っていると聞いたので、2足程持ってきてもらいました。

今回はこの靴を使って何とかしてみたいと考えました。

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本来は装具屋さんにお願いして、中敷クッションや、靴底加工をしてもらうのですが、
最近はかなりお高くなってきましたし、(25年前は自費で1cmあたり1000円で
某装具屋さんの所長にお願いしていましたが、今では数倍になっているようです。)
ご利用者の曜日に合わせて装具屋さんに出向いてもらうこともできません。

また、ご家族やご本人に適当な中敷きの購入をお願いしても、上手く進まずに
時間だけが過ぎていくことも多いようです。
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そこで、コストをかけずスピーディに行う「一手段」に踏み切りました。。





↑両方の中敷きをなるべく丁寧に剥がしていきます。





↑そのまた下の中(下?)敷きも丁寧に剥がします。
(この時点で靴の先はハサミとカッターで切って開いています。)





↑2枚ずつ取れたので、それらを貼り合わせます。





↑4枚組み合わせることで、約1cmの厚さを確保できました。





↑それを、麻痺していない方の靴の中に差し込みます。




↑やや入りにくい場合は一部カットします。
上手く入って安定すれば出来上がりです。





↑特に違和感はないとのことで、しばらく様子をみてもらいます。

2ヶ月に1度の靴交換が、3ヶ月に1度になれば良いのですが・・・


●このように靴の高さを上げることを「補高(ほたか※)」といいます。
 ※昔は『ほこう』とよんでいた気がするのですが、
   大切なのは呼び方ではなく、どう知識を応用していくかだと思います。






                                   (介護型リハビリシステム研究所)