その他の環境整備【174】
装具ベルトの修理
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プラスチック装具によくありがちな故障を紹介したいと思います。
似たような特集をしたこともありますが、今回は画像を多めに紹介致します。
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↑短下肢装具にとって、足首のベルト固定は最も大切です。
ベルトにとって一番ストレスのかかる部分なので、長期間使っていると・・・
↑このように、リングの部分がズレてしまうことがあります。
これでは装着も大変ですし、ベルトや足部に無理な力がかかってしまいます。
↑通所利用の方で曜日が合わず、装具屋さんに会うことが困難でしたので、
パーツを譲り受けてこちらで修理することになりました。
↑この「カン」は「バネカン」といいまして、ベルトのテンションがかかっていると
このように倒れますが、ベルトが外れると・・・。
↑このように、リングの部分がピョンと持ち上がって安定します。
片手でベルトを楽に通せるようになっているのです。
この「バネカン」、装具屋さんによっては取り扱っていないため全くご存じないようです。
↑マイナスドライバーでこじって少しずつ外していきます。(ニッパでカットしても可)
この時に手が滑ってケガをすることがあるので、手袋をするなど用心した方が
良いでしょう。
↑外すと根元にカシメの残骸が残るため、ラジオペンチやニッパで切り取ります。
↑全部外すことができました。次は取り付け作業に移ります。
↑元の穴をそのまま使います。
(状況によっては別の穴を開けることもありますが、強度上おすすめしません。)
↑内側から凸の金具(カシメ)を入れて、カンを取り付けます。
↑凹の金具(カシメ)を取り付けます。
↑カシメの頭をガンガンと叩いて潰します。→内側からの安定した押さえが重要。
この作業は多少の経験が必要となります。
※本来は頭がつぶれないような
「打ち棒」
というのがあったほうが
綺麗に仕上がるのですが、ないので思いっきり潰して仕上げています。
↑しっかりと潰して固定しました。
自分は昔からこのくらい潰す方が、しっかりと安定した感があるので好きです。
↑完成後の様子。綺麗に装着できるようになりました。
その場で即座に仕上りましたので、本人も大変喜んでいました。
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装具屋さんと仲良くなって部品を手に入れられれば
このようなサービスをいつでも提供することが可能になります。
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(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所