その他の環境整備【166】
歩行車の調整法
〜扱いにくい歩行車を扱いやすくする〜
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歩行車の中に、4輪ともくるくる方向の変わるキャスターを採用している
タイプがあります。
小回りもきき、横移動も可能なため、比較的バランスの安定している方が
腰や股、膝、足関節の免荷を目的に狭い場所で使うには大変便利です。
・・・ですが、足腰が弱ってバランスの悪い方が移動に使う場合には、
くるくると動きすぎることがアダとなり危険な状況を生むことがあります。
今回は、その動き過ぎる状況をちょっとした裏ワザで改善したという話です。
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↑問題となっている歩行車。
一見、普通のどこにでもあるタイプの歩行車です。
↑このように軽い力で歩行車の全てのキャスターがくるくると360度方向が変わります。
狭い居室やトイレ、エレベーター内での横移動、方向転換には大変便利なのですが、
バランスの悪い方が使うと直進させるのが難しく、真っ直ぐ動かすつもりが横へ横へと
ヨロヨロ動いて危険な状況を招くことに繋がります。
→ このことは以前から指摘していたことなのですが、現場からそのような意見が上がり、
何とかしてほしいと依頼を受けました。
↑キャスター根元にベアリングが使われていて容易に固定できる状況ではありませんし、
道具も材料も十分にありませんでした。諦めようとも思ったのですが・・・。
↑でも・・・あるもので何とかしたいと思います。 (;^_^A
まず、歩行車の手前側(後方)を下向きにします。
とりあえずキャスターを直進時の状態に保持するのが目的です。
↑手近にあった丈夫なヒモでキャスターに干渉しないよう、なるべくしっかり固定しました。
これだけです。。 (^▽^; 。。。
でも、効果はすぐにでます。( ̄▽ ̄)ノ″
↑一箇所固定するだけで、直進性が高まり、不用意な横への滑りが激減して
かなり安定性が高まります。固定したのはヒモなのでいつでも取り外すことができます。
↑簡単な「裏ワザ」ですが、
ヒモ1本で操作がしやすくなり、転倒リスクが減る可能性がありますので、
心当たりがあれば、現場や本人の了解を得て試してみる価値はあるかと思います。
安全に、確実に固定できるようでしたら針金でも可能です。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所