その他の環境整備【149】
非常用照明システム
〜バッテリー電源の応用編〜
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当初、吸引用の非常電源として製作した1〜3号機でしたが、
夕刻の食事時間帯の照明が欲しいと依頼されました。
夕方に停電となり、徐々に暗くなっていく中で食事を行うということは、
とても落ち着いて食事をとったり、食事介助できる状態ではありません。
そのため、「誤嚥」という事故をおこす可能性が高まり、場合によっては
「死」に直面することさえあるのです。。。
(各種大会・研究会などでの発表前ですが、多くの方に参考になるようにと
公開しております。類似の発表等はお控えください。)
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検索用:停電用ライトシステム 非常時照明 バッテリー照明 方法 簡単 やり方
↑前回、前々回と組み上げた
移動式電源システム「シルバー・アンコウ」
もしもの時の「保険」として身近な場所に置いておくと良いかと思います。
これは、普通の自動車バッテリーを使っていますので、使用していなくても少しずつ
放電してしまいます。過度の放電状態に陥るとこのタイプのバッテリーはきちんとした
充電ができなくなります(過放電防止システムのあるタイプは別)。
そのため、時々(1日おき位)充電状態をチェックして15〜30分位補充電すると安心です。
停電があるとわかっているときには、直前に1〜2時間位充電しておきましょう。
できたら充電はタイマーなどで時間をセットしておくと良いかと思います。
今回は、このバッテリーシステムの応用編です。
当施設はこのような、バッテリーシステムを利用した照明があるので、ホールでの食事は
問題なく摂取できているようですが、照明がなく停電した施設で既に数件の「誤嚥事故」が
発生したとの報告を聞きました。
原因は口元がよく見えないとのことでしたが、やはり緊張して飲み込みができないことも
あるかと思います。
当施設のグループではそのような事故を予防するため、当ホームページを参考にして
いただいております。
同時に千葉県老健施設の事務局でもありますので各所に連絡が周っているかと思います。
取り扱いに十分注意して、知識のある人を中心に非常電源システムを組み上げましょう。
「誤嚥防止」に効果があると聞き、同時に「もう少し明るくできないか」と相談を受けました。
要は、同じ物をもう数機できないかと軽く言われたのですが、さすがに予算も時間もかかる
ので、現行のシステムを使って応用することにしました。
以前、連続照明+吸引を耐久実験した場合、60W相当(消費電力12W)の蛍光灯ランプで
3時間問題なく点灯できました。
このランプ(電灯)の数を単純に増やせば明るくなりますが、それでは消費電力が増えて
肝心の「吸引」として使う電力が不足してしまうリスクがあります。
そのため、別予算をもらって急遽40W相当(消費電力4W)のLEDランプ3個を使用する
ことにしました。
材料(1ホール分):延長コード(10mと5m)、LEDランプ3個、ランプ用ソケット2個、固定具
↑電源コードを天井に這わせるのが目的ですから、中途半端なガムテープは×です。
石膏ボードに取り付ける「アンカー」と呼ばれるものを購入します。
↑鋭利な細長い釘(千枚通し)などで石膏ボード下に金属などがないか確認します。
(上を向いての作業ですので保護メガネが必要です。石膏のクズが目に入るとかなり
痛いです。←体験済み・・・(>0<) ) その後、アンカーをしっかりとねじ込みます。
↑次に、そのアンカー中央穴へ固定具をねじ込みます。
(アンカーと固定具ネジには相性があります。店員さんに確認して購入しましょう。)
↑延長コードをかけて、外れないようにビニールテープでしっかりと固定します。
↑ソケットとランプを取り付けるとこのような感じになります。
延長コード接合部など弱そうな場所は、タコ糸などの丈夫なヒモでしっかり縛った上で、
ビニールテープで覆いました。
(祭り用のランプコードがあれば良いのですが、手持ちもなく売っていなかったので・・・)
↑点灯実験中の様子です。
画像は日中なのでよく分かりませんが、夕方〜夜間はかなり明るくなりました。
↑これで、停電時のホール内対応は安心して行えます。
(吸引が入った場合は、その時間だけチョット我慢してもらわないといけませんが・・・)
【主な注意事項】
●バッテリーは傾けたり、倒したりしてはいけません。
●過放電はバッテリーの寿命を早めます。
●バッテリーからは水素ガスが発生します。密閉した場所、火気のある場所では
使用を避けましょう。
●バッテリーには希硫酸が入っています。液に触れると失明や火傷の原因になります。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所