その他の環境整備@

木製椅子の高さ調整

保健婦(師)さんと一緒に在宅訪問していた頃は、「ベッドの足を切る」なんてことは
日常茶飯事でした。
現在は、介護用ベッドも安く手に入るようになりその必要もなくなってきたようです。
もっとも、鉄のフレームが主流となり、リース主体となったのも理由の一つですが・・・

・・・かといって、医療・介護現場では「のこぎり」くらいは使えないと話になりません。
リハビリ学校で、「のこぎり」の使い方を教えてもらえれば、
よほど現場で役立つに違いないと思います。
なぜなら、杖を切るのに木製であれば必ずのこぎりを必要とするからです。
今でこそ調整(カチャ、カチャと長さを代えられる)タイプが主流となりましたが、
やはり、本人の体格に合わせて微妙に切ってあわせた方が見た目もすっきりします。
鉄製・アルミ製は、「鉄ノコ」または「イレクター(ホームセンターでお問合せ下さい)用
パイプカッター」が必要になります。
「パイプカッター」は「あっ!」というまに簡単に「スポン」と切れるのでスグレモノです。


当施設の利用者が使っている腰掛椅子は、デザイン重視で大量に仕入れたためか
利用者の体格を配慮しない、高い椅子(いわゆるスタンダード)が多いです。
(輸入品だそうです。)
椅子にクッションでも敷こうものなら更に高くなって足が宙ぶらりんになってしまいます。


↑ちょっとテーブルの下を覗くと・・・・・こんな感じ。「やらせ」じゃありません。

みーーんな、オプションみたいにそれぞれ足台を使っています。
そこで、椅子の高さを測ってみました。。。

←一番高いところで45cm

なんと!、45cmでした!普通、40cmぐらいが望ましい(と、勝手に思ってる)中で
これはちょっと高すぎです。スタンダード車椅子の座面高すら平均40cmなのに・・・


 古いイスを使って調整してみましょう

まずは椅子をそーっと横にして、足の裏を見てみると・・・


↑プラスチック板がついていました。 ケガしないように慎重に外します。



↑この部品は、あとでリサイクルします。



↑まるで馬の蹄鉄(ていてつ)みたい。置き場所に注意!



↑下から5cmの位置に目印をつけました。(足底が斜めなら斜めに合わせて)



↑電動ノコギリで切断します。怪我にはくれぐれも注意しましょう。



↑切った後は、ガタつきがないかきちんと調べます。



↑さっき外した蹄鉄様プラスチックを打ち込みます(これが以外に難しい・・・)。



↑完成です!!
切る前が左側、後が右側。5cm違うとこんなに変わります。
この後、量産体制に持ち込んで一気に5台を仕上げました。



↑壮観ですねー!!目印に赤い腕章をつけてました。
しばらく、試供品として各フロアに置いて様子をみます。


                  ※この椅子はシートが劣化した旧タイプにて試しました。



                                (介護型リハビリシステム研究所)