その他の環境整備【93】


    くつずれ対策 その4

      〜装具のベルト位置修正〜

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   この仕事をしていると、時々「靴があたって痛い。何とかしてほしい。」とか、
  「痛くて歩く練習ができない。」とか訴えてくる利用者がいらっしゃいます。
   足が痛くて歩く練習ができないのでは、リハビリの効果も期待できません。
  場合によっては外出すら嫌になり、家に引きこもることも考えられます。
  外に出なくなる、歩かなくなると刺激が少なくなり認知症が進む恐れがありますし、
  脚力が低下して「転倒→骨折」とつながることもあるのです。
   たかが靴ずれと甘くみないで、早急に何とかしなくてはいけません。
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靴擦れ(靴ずれ)対策編のその4になりました。
今回は前回の続編で「ベルトの位置修正」という特集になります。

【前回行ったこと・・・】



↑足指関節の一部が高くなっていましたので・・・




↑足先に余裕をつくる目的で、クッションの一部をカットしました。


【今回行うこと・・・】



↑外踝の黒くアザになった当り部分をいかに解消するかが残された問題です。
実はこの部分、すいぶん前にヒートガン(強力ドライヤー)で調整したのですが、
足の変形が少しずつ進んだようで再度調整が必要になったようです。

あまり何度もこの部分に熱処理を与えるのもどうかと考えて、
今回は別な方法で対策することにしました。
のパット部分をズラして、ズレを止めようという作戦です。

この部分の押さえが不十分で逃げた踝(くるぶし)が上部で干渉しているようなので
パット(ベルト)そのものを移動するという作戦をとります。




↑目標とする場所に印(マーク)をつけて・・・・




↑カシメを壊してベルトを外します。
(無理に外すとベルトの穴が広がって再利用できなくなるので注意しましょう。)




↑カシメ金具です。小物細工屋さんなどでも売っています。サイズも様々です。




↑先ほどマークした部分に穴をあけて、カシメ金具を通しベルトを挟んで・・・
裏金を当てて頭を潰します。真っすぐに打ち込むのがコツです。
(打ち具があると、金具の頭が丸い状態できれいに仕上がります。)




↑取り付け完了。これで一応仕上がったことになります。




↑皮膚とプラスチックに隙間ができたのがわかりますでしょうか?
ベルトバットもアザの半分を覆うようになりました。
あまりズラしすぎると、足首の押さえが効かなくなるのでこのくらいが限界です。




↑仕上がりの全体画像です。
その後調子はよくなったそうで、本人も大変満足して使っています。



※当ホームページ全体にいえることですが、
掲載している内容はあくまで「参考」程度でお願いします。
全般知識がない状態で改造すると取り返しのつかない事態をおこします。
まずはお近くの専門家(医師・義肢装具士・理学療法士など)にご相談ください。





                                (介護型リハビリシステム研究所)


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介護型リハビリシステム研究所
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