その他の環境整備【91】


    くつずれ対策 その2

      〜足指(趾)のクッション〜

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 ここでは、「靴ずれが起こった状態(今の現状)でできること」を中心に特集します。
 基本的に今までの経験をもとに、その場で実施したことを中心に報告しています。
 各種資料とか文献とかを紐解いて、本格的にレポートしているわけではありません。
 あくまで現場の参考になればと紹介しているだけです。ご了承ください。
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靴擦れ(靴ずれ)対策編のその2です。
この仕事をしていると、時々「靴があたって痛い。何とかしてほしい。」とか、
「痛くて歩く練習ができない。」とか訴えてくる利用者やご家族がいます。

足が痛くて歩く練習ができないのでは、リハビリの効果も期待できません。
場合によっては外出すら嫌になることも考えられます。
外に出なくなる、歩かなくなると刺激が少なくなり認知症が進む恐れがありますし、
脚力が低下して「転倒→骨折」とつながることもあるのです。
たかが靴ずれと甘くみないで、早急に何とかしなくてはいけません。

早速、前回同様に
装具を含めて素足の状態をチェックします。
チェックする時の原則は、必ず
「裸足」になってもらうこと。
肌の状態を見ないと状況を把握することはできません。




↑靴ずれが起こるということはどこかが余分に擦れている(干渉している)
ということ・・・原因は何かを素足になってもらって観察・推察します。

擦過傷は特に見当たりませんが、つま先が痛むとのこと。

次に装具を調べていきます。




↑これは、脳卒中で装具を作る際にたまに使う技法「足指(趾)枕」です。

足の指が緊張などで丸まった変形状態になり痛みが出るのを防ぐためのもので、
クッションで隙間をサポートして変形(指の曲がり)を抑制していると考えて下さい。

でも、この形状がよくみると何だか変なのです。カーブが指のカーブと合っていません。




↑そのため、いったん剥がしてボンドでしっかり貼りつけました。
微妙な違いがわかりますでしょうか?I字がU字に近くなったような・・・


この「足指(趾)枕」、実は両面テープで貼られていただけだったので
使い込んでいくうちに少しずつ、「ずれ」ていって足の指に合わなくなり、
「靴ずれ」の原因を起こしたという・・・つまり、

 「ズレがズレをつくったケース」なのです。





↑その後は痛みはなく楽になったとのことで、元気に歩く練習をしています。

枕の位置は微妙にずれただけで、足指の高さ位置も変化して、
靴と干渉し痛みが出現してきます。何気ないクッションですが要注意です。

このように指が曲がる変形をハンマートウとかクロウトウとか言います。
呼び名によって変形具合が違いますので興味のある方は調べてください。



装具そのものが「靴ずれ」の原因になっていることもある

・・・というレポートでした。




                                (介護型リハビリシステム研究所)


〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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←このあと、再度
微調整して、もう少し
カーブを出しました。