その他の環境整備【90】
くつずれ対策 その1
〜クッションによる簡易解決法〜
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ここでは、「靴ずれが起こった状態(今の現状)でできること」を中心に特集します。
『足の状態にあった靴をはきましょう。』とか、『歩き方をかえましょう』とか、『●●
製品を使いましょう。』等の、在り来たりのアドバイス抜きでいきたいと思っています。
勿論、この方法は解決の一手段にすぎませんし、一時的な対処法でしかありません。
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靴擦れ(靴ずれ)対策編です。
この仕事をしていると、時々「靴があたって痛い。何とかしてほしい。」とか、
「痛くて歩く練習ができない。」とか訴えてくる利用者やご家族がいます。
足が痛くて歩く練習ができないのでは、リハビリの効果も期待できません。
場合によっては外出すら嫌になることも考えられます。
外に出なくなる、歩かなくなると刺激が少なくなり認知症が進む恐れがありますし、
脚力が低下して「転倒→骨折」とつながることもあるのです。
たかが靴ずれと甘くみないで、早急に何とかしなくてはいけません。
今回、通所利用者から相談がありましたので、早速 足の状態をチェックします。
チェックする時の原則は、必ず「裸足」になってもらうこと。
肌の状態を見ないと状況を把握することはできません。
↑爪や足先が丸まって変形しています。擦過傷がみられたのは矢印の部位。
全体に比べると、その部分がやや凸の状態になっています。
素人の方でよく見られるのは、そこの部位にガーゼを当てて様子をみる対策法。
もしくは、その場所(靴の中など)にクッションを入れるやり方。
この盛り上げ方法は×です。痛みはますます強くなります。
早急にやるべきことは、逆に盛り下げるという方法です。
種明かしをすれば「なぁ〜んだ」程度のものですが、痛い本人にとっては天と地
程の違いがあります。
↑手近にあった、クッションとボンドとハサミ。この3つを使います。
↑適当な大きさに切って丸めにします。
↑それを、靴のつま先部分につめて固定します。
※ここで注目!実はこのクッション、
親指・示指・中指を中心にセット
してあるのが
おわかりいただけますでしょうか?
この3本の指側にクッションを置いて、痛む指に圧がかからないようにするのです。
↑イメージとしてはこんな感じ。全体的に圧が逃げるようにするわけです。
(もちろん、このあとで傷の部位に絆創膏をして靴下をはいています。)
以上、簡単そうで間違えやすいクッションの設置場所について特集しました。
他にもケースによって様々な解決方法がありますので、気がついたら特集します。
今回のケースでは指先の空いたサンダル状の靴にする手もありますし、
靴そのものを加工する方法もあります。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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←お年寄りの足先は
殆どがこんな感じです。