その他の環境整備【54】

     膝装具の補修

 
今回取り上げるのは膝に問題がある時に使う「膝装具」です。
これは「支柱付きの膝サポーター」と思ってもらって結構です。
膝の関節が変形したり、靱帯を痛めたときなどに膝を保持する目的で使います。




↑この装具は「ガバッ!」と開き、膝の後ろから前に覆ってベルクロ(マジックベルト)
で留めるタイプです。広い方が上なので間違えないように注意しましょう。
足から履いたり脱いだりするタイプよりは着脱し易く、丈夫な支柱も入っているので、
現場では比較的良く使われるものです。価格は1万5千円位します。




↑ここが留める部分。指をかけて引っ張りやすくできています。




↑裏にはベルクロのオス(凸)が縫い付けられています。
この部分は長いこと使っていると徐々に弱くなってきます。
ベルクロだけの問題ですと、そこを新しく交換すれば?と思われるかも知れませんが、
今回は同時に足(膝)の浮腫(むくみ)でベルト自体がきちんととどかなくなったのです。
現場では浮腫みや変形が進むことで装具が合わなくなることがよくあります。
基本的にその場合は何とか調整したり、つくり変えたり(新調)するしかありません。

今回のケースも、治療装具なので保険を使って新調すればよいわけなのですが、
本人がどうしても修理して使いたい(※)という意向でしたので装具屋さんに相談しました。
(※一時払いでも家族に負担をかけたくない、物を粗末にしたくないなどの理由で・・・)

装具屋さんに、『なるべく安く、使いやすく、負担にならないように〜!』と拝みたおすと、
「あまりこのような修理はやっていないんですけど・・・」と、言いつつ受けてくれました。

    一週間後・・・・




↑このような形で仕上がってきました。右側のタコ足っぽいのがソレです。 ̄∇ ̄;) 




↑よく見ると、このようにソフトな素材で丈夫に延長してあります。
さすが、専門業者!仕上がりが違いますねぇ〜。指をかける所まで加工してあります。




↑裏側にはベルクロのオスが綺麗に縫い付けられていました。


修理費用は、両膝分お願いしたので合計4000円、装具1つにつき2000円でした。
1つの装具に4本ベルトが縫い付けられているので、ベルト1本あたり500円ですね。

利用者さんも上手く仕上がってきたので大変喜んでいました。
この後、どこまで持つか分かりませんが、暫くはこの装具で様子をみたいと思います。

安易に医療保険を使わなかったことで、社会(?)にも貢献したかも知れません。。

でも・・・やはり、装具屋さん(プロ)には、上手く相談(お願い)してみるものですねぇ〜。
普段からの関係も必要だとは思いますが・・・。





                             (介護型リハビリシステム研究所)


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