その他の環境整備【52】

     シャワーチェア

 
シャワーいす・バスチェア・シャワーベンチ・入浴用イス・入浴台・・・様々な言い方が
ありますが、要は「お風呂で立上り・腰掛けが楽にできる、腰掛け椅子」の特集です。

 風呂場での立上り・腰掛け動作というのはかなり大変な作業です。本人や介護者にも
かなり負担がかかります。風呂場というのは床が濡れて滑りやすい上に、裸ですので
転倒するとケガをする可能性が高くなります。転倒リスクを減らす目的で、手すりやイス、
湯船の縁にかける渡し板などを設置して工夫することも多いのですが、それでも不安や
危険を感じる場合は入浴サービスを検討されることをお勧めします。
担当者(リハビリ担当者、ケアマネージャー、主治医など)に早めに相談しましょう。

 今回は私が在宅で直接関わったケースで紹介したいと思います。
シャワーチェアを購入する際、介護保険で要介護・要支援が認定されている場合は
特定福祉用具として「償還払い」の対象になります。担当者とまずは相談しましょう。
購入料金の9割(※)があとから戻ってきます。(※2007年1月現在)
予め購入してから申請を・・・というのは×です。申請してからでないと認められません。

 シャワーチェアには様々なタイプがありますので、なるべく専門家のアドバイスを得て
それから申請しましょう。

 パンフレットなどを見て、気に入った(勧められた)シャワー・チェアがあったら、
サイズ(大きさ)をきちんと確認しましょう。
実際に購入してみて、こんなはずじゃなかったと後悔しないためにも必要です。
できたら
業者さんに購入予定の物を実際に持ってきてもらうのが一番です。


 
それが無理なようでしたら、「裏ワザ」があります。
                      そのウラワザとは・・・??





カタログの表示サイズに新聞紙を折り込んで、それを置いてみるのです。

これをやるのとやらないのではイメージが全然違います。
この裏技は様々な介護用品でも応用が利きます。是非、試してみてください。




↑今回は、業者さんが何とか購入前に製品を手配してくれました。

このタイプ、当初新聞紙で検討していたサイズよりやや大きいですが、
いくつか優れた特長があるのでこれを第一候補にしました。




↑特長というのは・・・ソフトパッドでU座面であること、肘掛けが上がること・・・
そして、一番のセールスポイントは・・・・




↑折り畳みができる点です。狭い風呂場での折り畳みはポイント高いです。
ご家族・ご本人が実際に腰掛けたり介護してみて、両人とも納得の上でこの商品を、
このまま購入することに決まりました。


 
このような折畳みタイプは数は少ないですが、いくつかのメーカーから発売して
いますので良かったら検討してみて下さい。
 カタログも数社から取り寄せた方が色々と検討できると思います。。
 洗面器を置く台なども必要になる場合もあります。

 介護保険を利用した「住宅改修」で段差解消や、手すり設置も可能です。
これらについても、まずは担当者に相談してみましょう。


(厚生労働省告示の特定福祉用具としての入浴用イスとは「入浴に際しての座位
保持、浴槽への出入りなどを補助を目的とする用具であって、座面の高さが概ね
35cm以上のもの又はリクライニング機能を有するものに限る」とされています。)


入浴以外の時間帯に、ベッド脇やリビング等で腰掛として使うことも可能でしょう。
あくまで、入浴時に使うというのが目的ではありますが・・・。




 
必要な物は賢く購入して賢く活用しましょう




                             (介護型リハビリシステム研究所)