その他の環境整備【366】
危険なシルバーカー
〜パーキングブレーキの位置に注意〜
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過去にも似たような特集を組んだ記憶があるのですが、
ごく最近でも相変わらず危険な構造のミニシルバーカーを見かけたため、
2例ほどまとめて紹介したいと思います。
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↑通所ご利用者が最近ご家族から買ってもらったというシルバーカーです。
大変お洒落でコンパクトで格好良いのですが・・・
このシルバーカーを操作していて何度か転んでしまったそうです。
介護ショップやホームセンターなどでよく見かけるコンパクトなシルバーカー。
コンパクト故に、シンプルさを追求した構造が危険を招くことがあるのです。
まず、タイヤの幅が狭いということ・・・前後左右のバランスが悪い方には
このようなタイプはコーナーや悪路等で支持性が悪く安定しません。
ハンドルも横一直線で狭いため、上肢による支持が効き難い難点もあります。
休憩用の座面がついていますが、小さく狭いため滑落する恐れがあります。
良い点は溝にハマるリスクが少ないダブルキャスターが採用されていることです。
↑このシルバーカーが決定的に危険な理由がココにあります。
↑実は、ココ(最下部)にパーキング用のブレーキがあります。
片足を使って踏んだり、持ち上げたりしてブレーキかけ外しを行います。
この「片足で操作する」という動作は、もう片方の足でバランスがとれないと
難しいわけで、慣れない高齢者が前かがみで無理に操作しようとすると、
逆にバランスをくずして転倒することにつながります。
実際に、これを操作しようとしてこの方は何度か転倒したそうです。
少なくとも、このシルバーカーは左足で安定した片足立ちがとれないと
安定した操作ができない機種ということになります。
このようなシルバーカーを使おうという方は少なからず下肢が弱っていて
バランスもあまり良くない方が多いと容易に推察できます。
メーカーは「駐車ブレーキは必ず腰掛けてから操作を・・・」などと説明するかも
知れませんが、休憩用に使えるような座面が用意してあるのは何故でしょう?
周囲に座るものがない場所こそ、一休みするために疲れた足の片足支えで
ロックをかけて腰掛けようとする方も少なくはないと考えます。
【後日、別のシルバーカーでも発見!】
↑黄色いプラスチックでできた踏板タイプの「片足ブレーキ」です。
↑何故か右側で設置してあることが多いようです。(持ち上げて解除)
今は、介護保険レンタルで安定した歩行車が安く借りれる時代ですから、
バランスの悪い方はこのタイプは極力使わない(購入しない)ほうが賢明です。
万一転倒した場合、打ち所によっては大腿骨頸部骨折や腰椎圧迫骨折などで
長期入院、更に運悪く肺炎などを合併すると命に関わる事態にもなりかねません。
くれぐれも慎重に、
専門家の意見を聞いて歩行補助具を選択しましょう。
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リハビリシステム研究所
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