「里親になりました」レポート

 

02 カンボジアのPちゃん

 

1998年1月某日

  電話では1週間以内と聞いたが、実際には2、3日で資料は届いた。

封筒の中には、毎月発行されている「飢餓対策ニュース」、世界里親会

発行の「地球家族」という会報のようなもの、世界里親会ハンドブック

と郵便局扱いの払い込み用紙、そして短い手紙などがあった。

 

短い手紙には、「本日は里親としてのご支援をお申し込み下さり本当に

ありがとうございます。カンボジアの女の子を紹介させていただきます

のでどうぞ宜しくお願いいたします、云々」と書かれていた。「いや、

こちらこそよろしくお願いいたします。」と心の中でつぶやいた(かも

しれない)。

 

まあ最初は女の子がいいか、などと勘違いしないように気を付けながら、

世界里親会ハンドブックに目を通す。僕の支援者番号や里子のID番号

が最初のページに記されている。そして一枚めくると、おっと、里子と

初対面。かわいい女の子だ(すでに親バカ状態)。里子の写真が貼って

あるこのプロフィール用紙を見ると、名前や生年月日、学習状態、健康

状態、家での役割、好きな遊び、家族構成などがわかる。名前はここで

は仮にPちゃんとしておこう。

 

というわけで、僕の支援させていただく里子は、カンボジアのPちゃん

5才。もうすぐ学校に入学予定らしい。これから学校で勉強していくた

めにも支援者が必要なのだろう。里子は里親を選べないし、選ばない。

僕も里親になった以上は忠実に支援していきたい。祝福を流す者となり

たい、と決意した、はずだったが・・・。

 

「そしてイエスは子どもたちを抱き、彼らの上に手を置いて祝福された。」

(新約聖書 マルコの福音書10章16節)

 

HOM